米、感染者は緩やかに減少 マスク着用者激減の「ウィズコロナ」の現況
ハワイ州では今年3月25日に、2020年4月から実施されてきた屋内でのマスク着用令が2年ぶりに失効し、州知事がそれを延長しなかったことで、公立校の春休みが終わるタイミングで正式に全米50州最後のマスク着用義務が終了した。
日本では3月1日から入国時の水際対策が緩和され、指定のワクチン接種を3回受けていれば、大多数の国や地域からの帰国者・入国者は入国後自宅などで待機する必要はなくなった。帰国しやすくなったことで、ハワイを訪れる日本人観光客も少しずつ増え始めた。今年のゴールデンウィークには例年通りとは行かなくても、久しぶりにワイキキやアラモアナを闊歩する多くの日本人観光客の姿が見られた。今後、夏に向けてハワイ旅行を考えている人々も多いと思うが、ハワイ在住の筆者が現在のアメリカ入国とハワイ観光およびマスク着用状況、そして新型コロナウイルス感染状況についてお伝えする。
◆民族と年齢によるマスク着用の差
マスク着用令が廃止されたとはいえ、ハワイに住む人々すべてがすぐにマスク着用を止めたわけではない。筆者の子供が通う高校ではいまもクラス内でマスク着用が義務付けられているし、一部のイベントや店舗などではマスク着用を求められることもある。米本土ではこれまでマスク着用の有無でトラブルが発生することも多かったが、ハワイで同様の問題が起こった話を聞くことは、地元住民が居住する地域ではまずない。筆者自身はスーパーマーケットやショッピングモールなどでは必ずマスク着用を続けているが、過去2ヶ月間でさまざまな場所に出かけるうち、ハワイで人々がマスクを着用するパターンが段々とわかってきた。マスク着用度は行く場所と民族、そして年齢層により大きく異なるということだ。
正式に調査をしたわけではないので確率などを明確に言うことはできないが、筆者が出かけたある場所で、着用パターンを過去3ヶ月間ほど観察し続けた結果、日系スーパーなどアジア系や地元住民が集まる場所では多くの客が現在もマスクを着用しているのに対して、米本土系スーパーなど、白人系住民や観光客が多い場所では明らかにマスク着用度が下がり、すでにほとんどの人々が屋内でマスクをしていない。しかし見た限りではどの民族でも、年齢が上がるにつれ着用率も高いようだ。それは年齢が上がると重症化する可能性が高く、気をつけている人が多いためだろう。
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