デルタ株感染予防:モデルナ製がファイザー製より効果的 米研究

Charles Krupa / AP Photo

 世界でワクチン接種が進むにつれ、実際の効果についての調査も進み、その結果がつぎつぎに発表されている。そのひとつ、8月9日にプレプリント・サーバーmedRxivに発表された研究によれば、同じmRNAワクチンでもモデルナ製は、デルタ株に対してファイザー製の倍近く効果が高い可能性があるという。

◆モデルナもファイザーも重症化を防ぐ効果は高い
 この調査は、1月から7月の間に主にミネソタ州でワクチンを接種した人々を対象としている。性別や居住地、接種日などの一致するモデルナワクチン接種者とファイザーワクチン接種者、ワクチン未接種者を比較し、その後の新型コロナ感染と病状について調査した。

 それによれば、1月~7月全体では、2回目のワクチン接種から14日以上経っていると、感染予防の効果は、モデルナ製では86%、ファイザー製では76%と計算された。入院予防の確率はさらに高く、モデルナ製で91.6%、ファイザー製で85%。集中治療室入りを防ぐ確率になると、モデルナで93.3%、ファイザー製で87%だった。また死亡はどちらのワクチン接種者においても皆無であった。

Text by 冠ゆき