「注目すべき変異株」のラムダ株とは? 南米中心に流行

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 欧州やアフリカ、アジアの一部では、デルタ株による新型コロナウイルス感染の再拡大が起きているが、その一方で、ラテンアメリカでは、ラムダ株が懸念を呼んでいる。ラムダ株とはどのようなものか?

◆最初に見つかったのはペルー
 ラムダ株は、数多くある新型コロナウイルスの変異株のひとつで、世界保健機関(WHO)は6月半ばにこれを「注目すべき変異株」リストに加えた。ちなみに、いま現在、WHOが「懸念すべき変異株」リストに入れているのは、アルファ株(B.1.1.7)、ベータ株(B.1.351)、ガンマ株(P.1)、デルタ株(B.1.617.2)で、「注目すべき変異株」のリストには、イプシロン株(B.1.427 / B.1.429)、ゼータ株(P.2)、イータ株(B.1.525)、シータ株(P.3)、イオタ株(B.1.526)、カッパ株(B .1.617.1)、ラムダ株(C.37)が並んでいる。

◆すでに少なくとも29ヶ国で確認
 ラムダ株は2020年8月、最初にペルーで確認されたもので、ペルー南部のアレキパ県では、すでに新規感染例の90.6%をラムダ株が占め(20 minutos紙、6/26)ペルー全土では82%を占めている(DW、6/23)。世界では、これまでに少なくとも29ヶ国で見つかっている。とくに広がっているのはラテンアメリカで、コロンビア、エクアドル、メキシコ、アルゼンチン、チリ、ブラジルなどですでに確認されている。

 それ以外では、アメリカ、ドイツ、スペインでも確認されており、つい最近はイギリスでも6例見つかったところだ。

Text by 冠ゆき