「北朝鮮よりおかしい」脱北留学生がみた米名門大、意識の高さ

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 13歳で脱北した韓国の人権活動家パク・ヨンミ氏は、北朝鮮の惨状や脱北のつらい体験を綴った著書『生きるための選択』で有名になった。現在は米アイビーリーグの名門コロンビア大学に在籍しているが、キャンパス内に広がる過度な社会正義と、それに反する意見を許さない現状を疑問視しているとテレビインタビューで発言。「北朝鮮でもここまで狂っていない」と述べ、話題になっている。

◆自国の社会を否定 意識が高過ぎる名門校
 パク氏をインタビューしたのは米フォックスニュース。大金と時間とエネルギーを費やし、自由な考え方を学ぶためにコロンビア大に入学したという同氏だが、学校が望む考え方を学生に強要していると主張。これではまるで北朝鮮のようで、心配になっていると述べた。反欧米感情、集団的罪悪感、息苦しい政治的正しさなどが祖国に類似するとしている。

 例として上げたのが、大学のオリエンテーションで起きた出来事だ。同氏がジェーン・オースティンなどの古典文学が大好きだと学校のスタッフに話したところ、そのような作家たちは植民地的思考を持つ偏見のある人種差別主義者で、無意識のうちにあなたを洗脳していると言われたという。

 その後クラスメイトが皆、自分の北朝鮮時代を彷彿とさせる反米プロパガンダに感染していることに気がついた。また、英語を母国語とせず、時々heとsheを混同してしまう自分にまで、(単数形代名詞に)theyを使うよう求めるジェンダーと言語を取り巻く問題にも驚いたという。文明の退行を感じたという同氏は、教授や学生と論争になることもあったが、結局いい成績を得るためには、口を開かないほうがいいと学んだそうだ。

Text by 山川 真智子