「陰性証明ないと入国拒否」は「遅すぎ」? 日本の水際対策の変遷
◆日本が指定する変異流行国・地域はどこ?
なお、この「水際対策強化に係る新たな措置(9)」は、ほかにも入国者を対象に複数の新たな取り決めを記している。たとえば、スマートフォンに位置確認アプリをインストールすることや、14日間の待機期間中の位置情報の確認およびビデオ通話での状況確認などがあげられる。そのうち最も注目したいのは、変異株流行国からの入国者を対象とするものだ。具体的には、変異株流行国・地域からの入国者全員に、入国後3日間、検疫所長の指定する宿泊施設での待機と、3日目の再検査を課せられることになった。
変異流行国・地域は、流行の状況を鑑み、国が指定することとなっている。現在は、英国、南アフリカ共和国、アイルランド、イスラエル、ブラジル、アラブ首長国連邦、イタリア、オーストリア、オランダ、スイス、スウェーデン、スロバキア、デンマーク、ドイツ、ナイジェリア、フランス、ベルギーの17ヶ国がこの指定を受けている。
ただし、指定された変異流行国・地域が、17ヶ国だけなのは不十分だとする意見もあり、専門家は対象国の拡大を求めているという(産経新聞、3/6)。このあたり詰めの甘さが残らぬ対応を期待したい。
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