ワクチン不安を煽る報道の問題
◆2回目の接種後1週間で抗体が6~20倍に
フランス・ソワールの記事は一医師による投稿記事であったが、イスラエルでは、テレビ局i24ニュースも16日に「Covid-19:ワクチンの一回目接種を受けた4500人が感染した」というセンセーショナルなタイトルで記事を出している。この内容は、SNSや別メディアでも引用され、やはりワクチンが感染の原因であるかのように喧伝された。
しかし、前述のようにワクチンに即効性はないし、その効力は2度目の接種1週間後に最も高くなるのだ。RTL(1/22)は、同様のデマがスペインでも流れたことに触れ、イスラエルのシェバ・メディカルセンターで2度目のワクチン接種を受け1週間経った102人のうち100人の抗体レベルが、前の週と比べ6~20倍になったという結果を報告し、「ゆえに、ワクチン接種は感染を増やしているのではなく、逆に抑えている」と結んでいる。
◆イスラエルでは60歳以上の感染者が減少
ワクチン接種の効果については、ほかにも徐々に報告が上がってきている。たとえば、イスラエルの保険会社KSM Maccabi Researchは、60歳以上の新規感染者のうち、12月19~24日の間にワクチン接種を受けた人は、そうでない人に比べずっと低いことを明らかにした。入院を要する感染者数に限れば、ワクチンを受けた60歳以上は、そうでない同年代人より60%以上も少ないという結果だった。さらに具体的な数値については、今後世界から上がってくる報告を待ちたい。