2週間で122万人ワクチン接種、イスラエル 接種率世界一の理由

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 新型コロナの感染を食い止めるためワクチン接種に期待が高まっているが、先行してワクチンの使用を承認したイギリスやアメリカなどでは、計画より接種に遅れが見られる。対照的に、イスラエルではすでに100万人の接種を終えており、世界で最もワクチン接種が進んでいる国となっている。

◆断トツ世界一、2週間で人口の1割完了
 イスラエルでは12月20日から接種が始まっており、パンデミックのリサーチとデータをまとめたサイト『Our World in Date』によれば、1月4日時点で122万回の接種が確認されている。アメリカ、中国に次いで世界3位の接種数だ。人口100人あたりの接種数では、14.14回となり、バーレーン(3.62回)、イギリス(1.39回)、アメリカ(1.38回)に大きく差をつけて世界1位となっている。すでに900万人ほどの人口の10%以上が1回目の接種を終えた計算だ。

 イスラエルでは1日の感染者数が5000人を超えており、これまで44万人以上が感染し、死者数も3400人を超えている。現在は3度目のロックダウン中だが、1日当たり約15万人のワクチン接種を高齢者や医療従事者を優先に行ってきた。同国保健相は、多額の費用がかかっても早期接種で一日でも早い経済再開につながれば価値があるとしている(ニューヨーク・タイムズ紙)。

Text by 山川 真智子