新型コロナ、今後の感染の波は? ミネソタ大が予測する3パターン

NIAID-RML via AP

◆新型コロナの波と関係なく起こる第二波
 20 minutes紙(5/14)は、医療機関の逼迫した状態を第二波と呼ぶのなら、それは近いうちに新型コロナ感染の波とは関係なく確実にやってくると報じている。フランス国立健康機関協会会長を務めるレイモン医師によれば、フランスでは、2ヶ月に及ぶ外出制限施行中、治療を中断したり、セルフメディケーションに走る人が少なくなかったため、「いまになって病院に来る患者のなかには、慢性疾患の合併症ケースが複数認められる」ことを憂慮している。また、同国では緊急でない手術は延期措置が取られていた。近いうちにこの制限も解除される見込みだが、手術に必須である麻酔薬不足の懸念は消えない。麻酔薬はCovid-19の集中治療に必要であるため、「世界的に麻酔薬消費量が2000%増えた」と見込まれるからである。加えて、精神科にも準備が必要と思われる。「都市封鎖政策が一般市民のメンタルヘルスに与える影響」については、国際調査も始まった。

 今後、新型コロナウイルスの流行がどのシナリオを辿ろうと、最初のぶり返しである第二波をどう制御するかで、その後の流れも変わると考えられる。CIDRAPが勧告するように、まずは「最悪のケースである第二のシナリオに備える」姿勢が肝要と思われる。

Text by 冠ゆき