アメリカに経済再開の動き 各地でロックダウン抗議デモ
◆ロックダウン抵抗デモ頻発 ファウチ所長は……
トランプ大統領のツイート投稿後、大統領支持者によるデモは勢いを増した。18日にはテキサス州オースティンのほか、インディアナ州インディアナポリス、メリーランド州アナポリス、ユタ州ソルトレークシティーなど各地でデモが行われた。筆者の住むハワイ州ホノルルでもごく少数の人々がデモに参加した。デモに参加している人々が「自分の体、自分の選択」「自由を返せ」などと叫んでいるのに対し、大多数の人々はパンデミックを制御し、自分と他人の安全と健康を守るために、行動の自由が制限されることは仕方ないことであると理解しており、経済的打撃を受けながらも州政府のロックダウンに従っている。
一方、ブルームバーグによると、各地で開催されたロックダウンに対するデモ運動を横目に、国立感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長は「新型コロナウイルスがコントロールできるまで、アメリカの経済は真の意味で元には戻らない」と指摘。「もし(ロックダウン解除を)急ぎすぎた結果(感染者が)大幅に増加したら元通りになってしまう」と述べた。
米政府の経済再開ガイドライン発表後、政府の指針に従うか従わないかで、民主党州政府と共和党州政府の姿勢の違いが目立ってきている。フライングで経済再開を行っているのは共和党州に多く、ジョージア州のブライアン・ケンプ州知事は感染拡大が収まらないうちから経済再開政策を実施した。
ロックダウンの成果か感染者増加のスピードが緩やかになってきた感のあるアメリカだが、今後ロックダウンが緩和された結果、感染者数にどのような変化が起こるのかが気になるところだ。
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