女性リーダーのほうがコロナ対策に成功、なぜなのか?

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 新型コロナウイルス感染においてはその国の戦略が明暗を分ける形となっている。面白いことに、ウイルスの制圧に成功、または成功しつつある国々に共通するのは、指導者が女性であることだ。女性リーダーが新型コロナウイルス対応に長けている理由は何であろうか。

◆女性強し、コロナ制圧に向いている?
 新型コロナウイルス危機への対応がずば抜けて素晴らしいとされるのは、台湾、ドイツ、ニュージーランドで、すべて女性リーダーに率いられている。その代表格が、元法学教授で、2016年に初の女性総統となった台湾の蔡英文氏だ。新型コロナウイルスに対しては、震源地の中国本土に非常に近いにもかかわらず、迅速かつ効果的な防御策を指揮し、感染者を400人以下に抑えている。アメリカや欧州11ヶ国に1000万枚のマスクを寄贈するなど余力も十分だ(ガーディアン紙)。

 ジャシンダ・アーダーン首相率いるニュージーランドも、感染者1386人、死者も9人と低く抑え(4月15日現在)、著名な疫学者からも「マスタークラス」の政治的指導力と褒めたたえられている(英バイライン・タイムズ)。人口500万人以下の島国であることが幸いしたが、広く検査を実施し、首相が明確かつ思いやりある対応を取ったことが成功の理由だとガーディアン紙は指摘している。

 アンゲラ・メルケル首相率いるドイツは、早期に検査を拡大し、十分な集中治療室のベッド数を確保したことで、死亡率を1.6%と低く抑えている。同首相の対応は、脅威への「バズーカ砲」だとされ、称賛を受けている(バイライン・タイムズ)。コロナウイルス封じ込めに成果を出しつつあるデンマーク、フィンランドの首相も女性だ。

Text by 山川 真智子