アメリカ47州で全公立学校が休校 新型コロナで社会が停止状態に

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◆カリフォルニア州では無期限休校
 世界有数の大都市ニューヨーク・シティがあり人口密度が高いニューヨーク州では感染者が激増する、いわゆる「オーバーシュート」が発生している状態で、州内の感染者数は2万5000人を超え全米の半数近くを占めている。そのニューヨーク州では現在のところ4月1日から公立校が再開することになっているが、この様子では授業再開は難しいのではと思われる。

 一方、カリフォルニア州では閉校が正式決定がされるまでは無期限となっており、ウイルス感染抑制を優先事項としている姿勢が伺える。また観光産業が大打撃を受けているハワイ州では4月6日まで休校となっているが、事実上の外出禁止令が4月30日までであることを考えると、休校措置も同日まで延期される可能性が高い。

 このように、各州政府は新型コロナウイルス感染抑制に奔走しているが、トランプ大統領はウイルス感染拡大よりも経済停滞による被害を心配している。CNNの報道(3月24日)によると、トランプ氏は「(4月12日の)復活祭までにはアメリカ(の経済活動)を再開したい」と話し、国全体が閉鎖状態になっていることに焦りを見せ始めている。

 トランプ氏の言う通り、全米規模で4月12日までにこのソーシャル・ディスタンシング政策が終了すれば、同じ頃から公立校再開に踏み切る州が増える可能性は高いだろう。

Text by 川島 実佳