「日本に行っても大丈夫か?」海外で懸念高まる 英メディアは冷静な反応

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 日増しに増える新型コロナウイルスの国内感染者数は、海外から日本への旅行を検討している人々にも影響を及ぼし始めている。海を越えてすぐ先のフランスで死者が確認されたイギリスでは、日本への渡航が安全かどうかを検証する記事が大手紙などに複数掲載されている。比較的冷静な論調が目立つものの、大型イベント中止への懸念が目立つ。

♦︎新型コロナウイルス、日本での状況は
 コロナウイルスの名は、その形状が王冠(クラウン)に似ていることから、ギリシャ語で王冠を意味する「コロナ」をもとに命名された。国立感染症研究所によるとこのうち4種は風邪の症状を引き起こすだけであり、通常は重症化するものではない。重大な症状を招く既知のコロナウイルスとしては、2002年から翌年にかけて流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)、および2019年から感染が拡大した中東呼吸器症候群(MERS)の2種がこれまでに知られている。

 イギリスの大手紙をオンライン化したiニュースでは、今回問題となっている新型コロナウイルスについて、中国内陸部最大の都市・武漢市から広まったと報じている。感染源として海鮮市場が疑われており、環境から取得したサンプルから新型コロナウイルスの陽性反応が出ている。中国以外でも、タイ、日本、韓国、その他の国々で感染者が確認されている。

 日本での状況についてイギリスの大手紙・テレグラフ(2月19日)は、まだ感染拡大の初期段階であり、今後数百人規模に拡大する余地があるとする日本政府関係者の見方を伝えている。

Text by 青葉やまと