来てくれていいけど……ヘンリー王子夫妻の移住、カナダ国民の本音は?

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 英王室は、ヘンリー王子夫妻は今後「殿下」「妃殿下」の称号使用をやめ、公務も行わないことになったと発表した。王室の主要メンバーとしての役割から退きたいという夫妻の意向が受け入れられた形だ。この新しい取り決めは今春より実現する予定で、夫妻は今後カナダとイギリスの両国で暮らす予定だというが、受け入れ側のカナダではいくつかの問題が浮上している。

◆警備は誰が? カナダはお金の問題にシビア
 カナダのアンガス・リード研究所が行った世論調査によれば、ヘンリー王子夫妻の離脱騒動に関心を持っていたカナダ人は全体の70%と高かった。二人がカナダに長期滞在することに関しては、39%がうれしいと答え、11%が当惑すると答えたが、最も多い回答は、「どうでもよい(50%)」だった。

 英王族を迎えるに際し警備などのための費用が必要となるが、カナダはそれにどう対応すべきかという問いに対し、73%が「彼らが負担すべき。いかなる費用も払わない」と答えた。どんな費用でも支払う必要があるとした人はわずか3%、いくらかは払うべきとした人は19%だった。

 結局のところ、来てもらうのは構わないが、それにより発生する費用を負担させられるのはごめんだというのが、大多数のカナダ人の気持ちと言える。英ガーディアン紙によれば、警備費は年間100〜770万ドル(約1億1000万〜8億5000万円)と推定される。イギリスのメディアが、カナダ側が夫妻の警備費用を負担することに合意したと伝えたが、カナダのグローブ&メール紙(G&M)によれば、カナダのビル・モルノー財務相はこの報道を否定している。

Text by 山川 真智子