ベゾス氏「タブロイド紙が脅迫」に至った背景 誰が下半身写真をリーク?

Cliff Owen / AP Photo

◆写真をリークした犯人は誰なのか
 さて、ここで問題となるのは、一体誰がベゾス氏のメッセージや写真をAMI側に提供したかである。巷では、ペッカー氏の友人であり、ベゾス氏とことごとく対立してきたトランプ大統領が命令したのではないかという説や、ペッカー氏との仲をワシントン・ポストに調査されていたというサウジアラビア政府ではないかという噂もあったが、ロイターの記事(2月10日付)によると同国政府はこれを真っ向から否定。

 確かに、個人の私生活写真を盗むことに時間と労力を費やすほど一国家はヒマではないだろう。蓋を開けてみると、情報源はもっと近いところにあったようで、CNNは2月12日付記事で、ベゾス氏の愛人の兄、マイケル・サンチェス氏がナショナル・エンクワイアラーに2人の写真を提供したと報道しているほか、FOXニュースの2月12日付記事によると、ローレン・サンチェスさん自らがベゾス氏の写真を友人に見せた可能性もあるといわれている。アメリカでは「ベゾス夫妻の離婚を狙って愛人自ら写真をリークしたのではないか」という意見も多い。この不倫問題がベゾス氏の弱点になっていることに間違いはなさそうだ。

Text by 川島 実佳