お金で幸せを買うための9つのヒント ミレニアル世代のマネー術

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 もしあなたに、家賃やローン返済などの生活に必要なもの以外で余分なお金があれば、幸せを手に入れるための使い道を考えてみよう。

 古代の哲学者から現代の行動経済学の専門家に至るまで、これまで私たちはお金と幸福の結びつきについて考えてきた。その一人が、作家のグレッチェン・ルービン氏である。同氏は、生活における幸せについて考え、『人生は「幸せ計画」でうまくいく!』や近刊予定の『Outer Order, Inner Calm』など、幸せについての本を数冊執筆している。

「幸せを手にするために、自由に使えるお金があるかどうか」という問いかけに対し、ルービン氏は助言を示した。簡単に言ってしまえば、そのようなお金はおそらくない。しかし、より多くの幸せを手にするためにお金を使うことは、もちろんできる。人生を幸せにするためのお金の使い道を順に紹介しよう。

◆より良い人間関係を築くためにお金を使おう。
 幸せは、あなたが他人とどのように関わるかにかかっている。果てしないテーマだ。「つまり、人間関係を広げるため、また深めるためにお金を使っているのであれば、それは妥当な使い方です」と、ルービン氏は述べる。自由に使えるお金を、大学の同窓会や友だちのリゾートウェディングに出席するために使おう。特に若い世代は、必然的であるが、社会生活にお金をかけよう。友人たちと交流したり、生涯のパートナーを探したり、またキャリアアップのための人脈を築いたり……いずれも幸せをもたらす可能性を秘めている。大抵の若い世代はこのようなことに熱心になる時期を経験する。親睦を深めるための飲食への出費やデートへの支払いを増やすとよいだろう。

◆経験、そして買い物にもある程度、お金をかけよう。
「物ではなく経験にお金を使いなさい」というアドバイスはよくある。しかし、より深いところまでの落とし込みが必要だ。「経験と物の境界はそれほど明確ではないと、私は理解しています」と、ルービン氏は話す。自転車は経験をもたらすし、新しいカメラも同様だ。そこで、とりわけ他人と共有できるような経験にお金を使おう。そして、その経験に必要な物、もしくは経験を深められる物にお金をかけることも忘れないこと。

◆解決策にお金を使おう。
「お金で問題を解決する」や「時間を買い戻す」とも言われる。「自分の時間を好きなように調整し、つまらない仕事はしていないと感じることで、私たちは幸せを実感することができます」と、ルービン氏は述べる。つまり、お金を払って他の人に庭仕事やフルサービスの洗濯を依頼することもできる。お金と時間のバランスを取るということだ。もしお金に少し余裕があるならば、といってもそれはあなたが雇用主に時間を売った結果なのだろうが、利便性を手に入れるためにお金で時間を取り戻そう。

◆自分の興味本位にお金を使おう。
 あなたにとっての幸せな経験が、他人と同じである必要はない。自由に使えるお金があったとしても、ほとんどを外食で済ませる人が、意匠を凝らした包丁を購入するためにお金を使うことはないだろう。しかし、料理が好きな人にとってはどうだろう? おそらく答えはイエスだろう。「美しい道具は仕事を喜びに変えます」と、ルービン氏は私たちに語りかける。

◆自己鍛錬のためにお金を使おう。
 ダイエットやフィットネスを続けたいけれど、どうしても意気込みが湧かない経験はないだろうか。そのような時はお金を使おう。結果を引き出すために、より条件に適うような高価なジムを選ぶこと、もしくはパーソナルトレーナーを付けてもよい。スーパーマーケットでは、袋入りのサラダなど、より手軽に健康的な食事を買うこともできる。「したいと思っていることが、お金の力で少し気軽に始められるのであれば、それはよいお金の使い方です」と、ルービン氏は話す。

◆ストレスを解き放つためにお金を使おう。
 果てしない議論やストレスの原因から逃れるためのシンプルな解決策はあるだろうか。特にそれが大切な人との間に起こるものだったら? 散らかった家を巡って口論になるのであれば、家事代行サービスを利用することもできる。もしくは代行サービスを頼む余裕はない、とのことであれば、「『結婚カウンセリングよりも安価ですよね?』といつも問いかけます」と、ルービン氏は冗談めかして話す。

◆経済的な安心感を得るためにお金を使おう。
「お金で得られるもっともぜいたくなものの一つに、お金にまつわる心配事から解放される、ということがあります。そして、経済的な保証を得ることは、私たちにとって実に幸せなことでもあります」と、ルービン氏は述べる。借金を返済することはよい考えであるが、緊急時用の資金を用意すると、なお一層よいだろう。車の修理などといった実際の緊急時のみでなく、決して起きなくともその可能性を考えると夜も寝つけなくなるような、想定し得るすべての事態に備えて現金が準備されているのだ。頭につきまとう心配事があったとしても、幸せによって鎮められる。「心配事から解放されると、幸せに向けて気運が上昇するのです」と、ルービン氏は述べる。

◆ゆとりを得るためにお金を使おう。
 お金に余裕があるのなら、先のことを気にせず、ゆるい時間を過ごすために使おう。シンプルなことでよい。下着を数組買い足せば一週間毎日洗濯に追われなくて済む。

◆慈善活動を通して高揚感を得るためにお金を使おう。慈善活動を行おう。
「他人に貢献することは、あなたが信頼を寄せる活動を支援し、社会の中に自分自身の価値を見出すための素晴らしい手段です」と、ルービン氏は述べる。

 このお金の使い道リストをいくつか実行するのなら、お金を使う度に、あなたはきっとより幸せになれるだろう。

By GREGORY KARP, NerdWallet
Translated by Mana Ishizuki

Text by AP