ペットショップは「保護動物のみ」販売可 カリフォルニア州で新法施行

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◆ペットショップで売られる犬99%がパピーミル出身
 カリフォルニア州のテレビ局KEYT(電子版)によると、地元動物愛護団体の広報担当は、同州にあるペットショップでこれまで売られていた犬の「99%はパピーミルから来ている」と話している。悪質なブリーダーにとって犬は金儲けの道具でしかない。子犬をどんどん産ませればそれだけ利益が上がる。悪質なブリーダーは犬を劣悪な環境に置き飼育にかかるコストを最低限にすることを狙っているのだろう。

 もちろん、犬を真に愛し、その健康や幸せに重点を置く良心的ブリーダーはそのような飼い方はしないが、ペットショップで購入する客には子犬がどこでどのように育てられたのか違いが分からない。

 今回、カリフォルニア州はアメリカでこのような法律を初めて施行した州となったが、ハワイ州の例を見ても分かるように、パピーミルはアメリカ全土に存在し、劣悪な環境の下で多数の犬たちが苦しんでいる。次々に摘発されるパピーミルを根絶するためにも、今後はカリフォルニア州に見習い、各州で同様のペット保護法制定が期待される。

Text by 川島 実佳