北朝鮮の人々、犬肉を食べて酷暑を乗り切る

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 南北軍事境界線に設定された非武装地帯の両側にある飼育場では、食肉のために使うという明確な目的をもってイヌが飼育されている。

「犬肉は古くから我々の国民食だった。人々は、熱をもって熱を制す、ということわざを信じ、犬肉と香辛料の効いた犬肉スープを酷暑の日に食べる。犬肉は他の種類の肉よりも健康的だ」と、北朝鮮の首都、平壌で最大の犬肉料理専門レストランである平壌タンコギ家のウエイトレス、キム・アギョン氏は説明した。

 平壌タンコギ家のメニューには、リブ肉、後ろ脚、ゆでた皮などを使う10種類以上の犬肉料理がずらりと並んでいる。

 隣国の韓国と同様に、北朝鮮の人々のイヌに対する意識にも変化が現れている。

 平壌をはじめ北朝鮮の他の都市では、人々がイヌを紐でつないで散歩に連れていく姿をみかけることが次第に一般的になっており、数年前に始まったこの流れは急速に広がりを見せている。しかし、地方では捨てられて自力で生きている野良犬も多く見られる。

 北朝鮮の指導者、金正恩氏がこの一連の状況についてどう感じているかは定かではない。

 しかし、金正恩氏は1月、ブルドッグを含む7種類の30匹の飼いイヌを新しく改修された平壌中央動物園に寄贈した。この動物園では、イヌたちは他の野生動物とおなじように展示されている。実際、イヌ類の展示コーナーは、最も人気のあるアトラクションとなっており、飼育檻の近くにはポスターが貼ってあり、イヌの食べ方ではなく、イヌをペットとして飼うための適切な世話のしかたとエサのやり方の説明が書かれている。

By ERIC TALMADGE, Associated Press
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Text by AP