ロシアの「ブランド」になったプーチン イメージ像にも変化

AP Photo / Alexander Zemlianichenko

 ウラジーミル・プーチン大統領の通算4期目の任期が始まった現在、彼のイメージは国内で広く行き渡り、世界的にみてもロシアの「ブランド」になっている。

 プーチンは国営テレビの出演者としては常連だ。政府高官への指示、労働者との会合、地方政府訪問、最新医療、宇宙、防衛施設の視察など、毎日のようにその姿が映し出される。アイスホッケーやスキーなど、くつろいでいる姿もよくみられる。

 シェレメーチエヴォ国際空港のほか、モスクワにある土産物店では、Tシャツ、マグカップ、マトリョーシカ人形、冷蔵庫に貼るマグネットなどから、厳めしい表情のプーチンが顔を出している。さらに人気なのは、上半身裸でクマの上にまたがる筋肉が印象的な姿といった、ユーモアと尊敬が組み合わさったものだ。

                                                                                                                 

 アナリストによると、プーチンの人物像は少し変化しているという。

 モスクワを拠点としている政治コンサルタントのエヴゲニー・ミンチェンコ氏は「プーチンのイメージは、闘う人、奇跡を起こす人から、尊敬される人、若者のリーダーへと変化した」と話す。

「彼はいまや賢明な統治者になった。すぐさま問題解決に着手するのではなく、戦略的な道筋をつけ、実行力のある有能な若者に任せている」

 彼の顔は広く行き渡っているとはいえ、その人物像は、北朝鮮の金正恩やトルクメニスタンのグルバングルベルディムハメドフにみられるような個人崇拝といえるほどではない。

「彼は欧州文化の人である。(金正恩など)アジア的な崇拝を快く思っていない。プーチンの本性は、きわめて控えめだ。プロのスパイであった彼にとってはつまり、グロテスクなまでの忠誠心の表明は嬉しさより疑わしさが先に来る」と、ミンチェンコ氏は話している。

お土産屋さんで売られるプーチンのマトリョーシカ人形(AP Photo/Alexander Zemlianichenko)

 多くのロシア企業にとって、プーチンの顔はビジネスチャンスでもある。

 プーチンのイメージやメッセージがプリントされた商品のデザインをしている親プーチン集団企業Syetの創業者たちは、いわゆる「プーチン・ブランド」で資本化しようとしてきた。

 Syetのプロジェクトに関わっているデザイナーの1人であるグレブ・クレイニク氏は、ロシア大統領の顔が型押しされた派手で重厚なナックルダスターを手にして、満面の笑みを浮かべた。彼はこれを「Putinversheter(プーチンフェアシェター)リング」と名付けた。ドイツ語でプーチンを理解する人という意味だ。

「プーチンは間違いなく、この国のブランドです」と、クレイニク氏は言う。「以前なら、外国人にロシアと聞いて連想するものは何かと尋ねたら、マトリョーシカ、バラライカ、キャヴィア、ウォッカという答えが返ってきたでしょう。今では、大統領にどのような思いを持っているにせよ、きっとプーチンと答えるでしょう」。

By FRANCESCA EBEL, Associated Press
Translated by Conyac

Text by AP

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