アジア王者・女子バスケ日本代表、五輪出場危うし? 男子リーグ騒動飛び火で海外同情

 国際バスケットボール連盟(FIBA)は26日、日本バスケットボール協会(JBA)に対し、日本代表チームのオリンピックや国際試合への無期限の出場停止処分を下した。

 FIBAのパトリック・バウマン事務総長は「後戻りできない状況となったことは残念だが、今こそJBAや国内リーグの構造を大きく変える時だ」との声明を発表した。

 今後FIBAはJBA改革のための特別チームを立ち上げるため、日本へ代表団を送る。

◆原因はJBAの統率力の欠如
 日本の男子バスケットボールには22チームが所属するbjリーグと、13チームが所属するナショナルリーグ(NBL)が存在する。これはFIBAの定款に違反するとして、FIBAはJBAに対し、10月31日までに両リーグを統合するよう求めていた。

 JBAは期限前に活動報告を提出したものの、FIBAは「要求を満たしていない」と判断。また期限目前にJBAの深津泰彦会長が2リーグの統一協議難航の責任をとって辞任したことも大きい。

 これについてFIBAは「JBAの統率力が困難に直面している明らかな兆候だ」と述べたと、米スポーツ・イラストレイテッド誌は報じている。

◆好調な女子日本代表にダメージ
 FIBAは今回、出場停止期間については言及しなかったが、「2020年の東京オリンピックまでにはこの問題を解決したい」としている。

 「過去の歴史や改革の失敗という「重荷」を除き、リーグを愛するすべての人のために将来に向けて強いビジョンを持ち、(東京オリンピックに向け)準備する時だ」とのバウマン事務総長のコメントを『Inside The Games』は掲載している。

 AP通信は、今回の禁止は特に女子日本代表に損失を与えると指摘した。女子日本代表は昨年43年ぶりにアジア選手権で優勝。リオデジャネイロで開催される2016年の夏季オリンピック出場権に手の届く位置にいる。

◆日本の反応
 日本のネットユーザーからは「利権争いの犠牲になる選手やファンがかわいそう」「女子は迷惑」といったコメントが多く寄せられている。中には「五輪に出られなくても全国大会があれば十分」といった意見もあった。

Text by NewSphere 編集部