世界最速の宮崎さん(103歳)、“ボルトと勝負がしたい…” 壮大な夢に海外から感嘆の声

 現在103歳の宮崎秀吉さんは、100歳のときに100メートル世界新記録を立て、ウサイン・ボルトとのレースを夢見ている。海外メディアは、104歳を目前にした“ゴールデン・ボルト”が、ウサイン・ボルトに挑戦状を突きつけた、と大々的に報じている。

【ボルト選手とのレースが夢】
 8月3日に開催された京都マスターズ陸上競技選手権大会で、宮崎さんは100メートルを38.35秒で走った。大会後AFP通信のインタビューに答え、結果を「10点中5点」と評価した。「走る前に昼寝をしてしまったせいで身体が堅かった。失敗だった」、と振り返る。

 インタビューで宮崎さんは、「ボルト選手と競争したい」と話した。「夢を輝かせ続けている。自分の健康状態を常に最高の状態であるように自己管理することは、誰にとっても大切なこと。もちろんウサイン・ボルトにとっても」と語る。150センチ、42キロと小柄な宮崎さんは、食生活に気を付けているという。「一口ごとに30回噛むと胃が喜んでくれる。あとは毎日みかんジャムを食べている」、と娘の作るみかんジャムが秘密兵器だと明かした。

【静岡県出身の遅咲きスプリンター】
 宮崎さんは静岡県の出身で、1910年に生まれた。日本が韓国を併合した年で、有名なタイタニック号がまだ建造途中だった。テレビで高齢者のスポーツを見て、92歳のときから走り始めた遅咲きのスプリンター、とAFP通信は報じている。長寿国日本で、宮崎さんは老年医学の象徴的存在だという。

 2010年に世界新記録を残し、次は105~110歳代での記録を狙う。現在、その年齢層の記録が存在しないため、フィニッシュラインを越えさえすれば記録樹立になる。「それを目標にトレーニングしている」と話す。課題はスタートの銃声が聞こえずスタートが遅れてしまうことだ。

 速さの秘訣は、「頭で考えないこと。頭の中はいつもからっぽで整頓された状態にしておくことが大切」だと語る。「まだ若いから学ぶことがたくさんある」、あと5年は走るつもりと意気込みを見せた。

【海外の反応】
 米音楽情報サイト『Classicalite』は、ボルト選手がパーティ好きであることに触れ、パーティはほどほどにしてトレーニングを始めた方が良いのでは、と報じている。また海外読者からは感嘆のコメントが寄せられている。

・多くの人に勇気を与えている。人生に不可能はないことを証明した。人生を生き夢を生きて、一瞬一瞬を意味のあるものにして欲しい。
・次の目標に向けて頑張って欲しい。
・素晴らしいと思います!
・本当にボルト選手とレースできたら良い。

 ボルト選手出身国の地元紙、ジャマイカ・オブザーバー紙にも多くのコメントが寄せられた。
・素晴らしい話だと思う。
・レースは速さを競うだけでなく、年齢と選手精神を競うものであるということを証明している。
・ボルト選手の有名さを再確認することになった。
・年齢は数でしかない。勝てると思うならやってみれば良い。
・本当にレースが実現したら良い。ボルト選手のPRにもなる。
・この年齢でこのモチベーションに感銘を受けた。

 また、話題作りのためのレースはして欲しくない、という意見や、
・信じられない!自分は雨で車まで走ることすらままならない。
・レースしたら負けるかも…。
というコメントも上がった。

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Text by NewSphere 編集部