「日本の若者はセックスやめた」記事にツッコミ バズった理由を海外紙が分析

 当サイトでは21日、英ガーディアン紙の「なぜ日本の若者はセックスをやめた?」という記事が反響を呼んでいると紹介した(こちら)。ガーディアン紙記事はフェイスブックで7.5万シェアを超えている(25日19時時点)。その後も、アルジャジーラやBBCで、日本人のセックスレスや日本人男性の2次元の恋愛を取り上げる番組が放送されるなど、ますます勢いづいている。

 一方、こうした「奇妙な日本人」報道に異議を唱える報道もみられる。記事中の統計の引用が不適切なことを指摘したうえで、世界的に見ると日本が異常な状況にあるわけではなく、むしろトレンドの最先端であるとさえ報じられている。

【データの実態】
 まず、ガーディアン紙記事の中で、若い女性の90%が結婚するよりは独身の方が「マシ」と答えている、という国立社会保障・人口問題研究所の調査結果については、同じ調査の中で、独身者の90%が実際には結婚願望があると答えているという。「独身の方が気楽でマシ」と、「独身でいたい」は別のようだ。

 また、若者がセックスに対する興味を失っているという記述に対しても、欲望があっても公の場で大々的にそれをアピールするわけではないとして、取り上げられたデータの曖昧さを指摘する反論が挙がっている。

 さらに、世界と比較してどうなのかも検証されている。例えば、米国のピュー研究所が実施した今年の調査では、未婚またはパートナーと同棲をしていない人を対象に「恋愛をしているか?」と質問したところ71%がNOと答え、その内の75%が恋愛を求めていないことが判明。日本よりもずっと冷めている結果となった。

 なお、最近の日本では結婚・出産の平均年齢が上がっているものの、出生率はわずかながら増加している(厚生労働省・人口動態統計)。

【バズった理由は奇妙な切り口】
 ガーディアン紙記事は、言わばマンネリ化しつつある「少子化日本」ネタを、元SM嬢のセックスカウンセラーや、バーチャル世界に魅了され生身の女性と恋ができない30代男性、という「奇妙な日本人」の切り口から取り挙げたために、多く外国人の好奇心をくすぐったのだろうと分析されている。

【世界トレンドの最先端】
 ツッコミどころ満載の記事とはいえ、世界一の長寿国でありながら出生率は208位、という日本が直面するジレンマに、人々の関心を引き寄せた点は評価されているようだ。日本に限らず、最近では少子化が進む先進国の状況がはたして良いものか悪いものか、学者の間で議論されているという。

 日本は異常ではなく、世界的な問題が顕著に現れる、「先行指標」とみられている。少子高齢化社会において、社会制度をどうデザインするのか、世界的に関心が高まっているという。

Text by NewSphere 編集部