気をつけたい、毒性のある食品20 日常的に食べているあの食材も

6. ハチミツ
 ハチミツには人間の体内では生成できない必須アミノ酸などの多くの栄養素が含まれているが、同時に、ピロリジジンアルカロイドという毒素が存在する場合もある。ピロリジジンアルカロイドは植物が生成する毒素で、それらの植物の花から集められたハチミツに毒素が移行している可能性がある。しかし、一定量内であれば中毒リスクが少ないこと、また、ピロリジジンアルカロイドを含むことが多いとされる特定の植物だけからハチミツ集めることは控え、多くの植物のハチミツをブレンドするように養蜂業へ指導がでているので、日常の食生活での心配はない。

 また、ハチミツにはボツリヌス菌が混入していることがあり、ボツリヌス症という神経系に影響を与える中毒を起こす。大人の場合は少量を体内に入れてしまっても問題はないが、乳児は要注意。乳児は消化器官が未熟なので体内にボツリヌス菌が侵入すると乳児ボツリヌス症のリスクが高まる。

 ボツリヌス菌は熱に強いので、とくに12ヶ月未満の乳児には、ハチミツそのものはもちろん、ハチミツを含む食品をあげないようにしたい。

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Text by 西尾裕美