気をつけたい、毒性のある食品20 日常的に食べているあの食材も

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11. マグロ
 マグロなどの大型の魚は水銀中毒の危険があるので食べる頻度を考える必要がある。魚の水銀汚染は、工場などから自然環境に放出されてしまった水銀が天然のバクテリアにより吸収され、メチル水銀となって食物連鎖に入ることで起こる。バクテリアを小さな魚が食べ、その小さな魚を大きな魚が食べるため、マグロなどの大型魚になると体内の水銀濃度が高くなる。

 米国食品医薬品局(FDA)は、体重に応じて個人が摂取してもよいマグロの頻度を発表しており、それによれば、体重50キロくらいの人の場合は約2週間、つまり、1ヶ月に2回程度が参考摂取頻度となっている。体重の軽い子供の場合は2ヶ月に1度などと推奨頻度が変わるので、子供に多くツナ缶を与えている人は少し控えた方がいいかもしれない。

 また、妊婦の場合、ツナ缶の摂取は頻度を守れば問題ないが、新鮮であってもマグロステーキは避けることが推奨されている。

 オメガ3脂肪酸の摂取を期待して魚を積極的に食生活に取り入れている場合は大型魚ではなく、サケやニシン、イワシなどに置き換えることがおすすめだ。

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12. ナツメグ
 ホリデーシーズンになるとデザートによく使われる香辛料のナツメグも、毒性があるので多くを摂取するのを避けたい食品だ。

 ナツメグには、気分を高揚させる薬物を使ったときのような「ハイ」になる化学物質ミリスチシンが含まれており、短時間だが、見当識障害、幻覚、過度の興奮などの精神病症状を引き起こす。

 イリノイ州毒物センターの研究では、粉末状になったナツメグ小さじ2杯程度で中毒を起こし、あまりに過剰な摂取は臓器不全につながる可能性もあるという。

 しかし、ナツメグを使ったほとんどのクッキングレシピでは小さじ1/4から1/2程度しか使っておらず、また、出来上がった料理全部を一人で一気に食べることはほぼないと考えられるので、日常的に使用しても問題とはならない。

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Text by 西尾裕美