「プリウスを欲しくなるなんて」5代目の大変貌にアメリカ人衝撃「こんな劇的変化ほかにない」

プリウス(2.0L PHEV プロトタイプ)|トヨタ自動車

◆アメリカで最も燃費の良いハイブリッドに
 デザインだけでなく、より向上した性能にも注目が集まっている。CNETは、新型プリウスの燃費が57 mpg(約24.2 km/L)と非常に良好であること、そして低燃費のヒョンデ アイオニック 5 ハイブリッドが生産中止となることから、「以前アメリカで最も効率的であったプリウスが、入手可能の中で最も高いmpgを持つクルマの座に返り咲く」と紹介している。

 新型も引き続きプラグインハイブリッド仕様が用意されており、外部からの給電を受けつける。電動走行のみによる航続距離は50%向上し、37マイル(約59.6キロ)となった。同記事は「大半のオーナーにとっては丸一日のドライブに耐える航続レンジだ」と評価している。

ユーザーの間ではユニークな捉え方も出ている模様で、「プリウスを買えば市場で最も燃費の良いクルマが手に入り、さらに無料でEVがついてくるという主張が生まれている」と記事は紹介している。

トヨタ自動車

 ロード&トラック誌(11月16日)では、同誌副編集長がプリウスの販売減速を指摘しつつも、愛のあるコメントを向けている。その前置きはやや厳しく、燃費に比較的優れるSUVが多く出るなか、プリウスはかつてほど必須の選択肢ではなくなってきているとの持論を展開している。「なにしろこれは5ドアハッチなのだ! 5ドアハッチなんて今どき誰も買わない!」と辛辣だ。

 こうした状況において、プリウスを買う行為はもはや無難な流れではなく、意図的な「選択」になっていると記事は述べる。そして副編集長自身も、「私も新しいクルマを必要とするときは、その選択をするでしょう」と述べ、プリウスに寄り添う姿勢を見せた。「プリウスは広々としており、実用的で、静かで、オフロードを走りたいと思わない限りは、私がクルマに求めることのすべてをこなしてくれる」とのコメントだ。

 どう走っても50 mpg(約21.3 km/L)は超えてくるプリウスだけに、まだまだ根強い支持を得ているようだ。

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Text by 青葉やまと