×

現金・預金を多く持つ国、少ない国 日本は何位? OECD37カ国

Teelapon Hromchit / Shutterstock.com

お金を「預金で持つか、投資に回すか」は、国によってかなり違う。経済協力開発機構(OECD)の2024年データで比較できる加盟37カ国を見ると、家計の金融資産のうち現金・預金が1割ほどしかない国もあれば、5割を超える国もある。背景には、株式投資がどれだけ身近か、年金制度がどの程度充実しているかといった違いがある。現金・預金の割合が低い国、高い国をそれぞれ10カ国ずつ見ていこう。

まずは、現金・預金の割合が低い10カ国から見ていこう。

◆10位 カナダ 21.0%

Unai Huizi Photography / Shutterstock.com

カナダでは、株式や投資信託、年金などが家計の金融資産で大きな存在感を持つ。2024年には、家計による投資信託への純投資が2021年以来の高水準となった。

株価の上昇も金融資産の価値を押し上げており、現金・預金だけに資産を置くのではなく、投資商品や年金を通じて幅広く保有する傾向が強い。市場を通じた資産形成が広く浸透していることが、現金・預金の割合を相対的に低くする背景の一つとなっている。

◆9位 オランダ 18.8%

Yasonya / Shutterstock.com

オランダの特徴は、充実した年金制度を通じて巨額の資産が運用されていることだ。家計の金融資産でも年金関連資産の比重が大きく、年金基金は株式や債券などへ幅広く投資している。

一方、家計が直接保有する株式や投資信託の比重はそれほど大きくない。個人が積極的に売買するというより、年金を通じて間接的に市場へ資金を振り向ける仕組みが特徴で、こうした年金中心の資産形成が現金・預金の割合を低くする大きな要因となっている。

次のページ 年金基金が家計資産で存在感

Text by 切川鶴次郎