ビール1缶でも健康に悪影響 研究で否定される「少量なら健康に良い」

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◆少量でもダメ……1日1〜2杯でもがんや心血管疾患のリスク
 適量の飲酒ならば健康にプラスの効果を与えるという考えを信じる人も多いが、実際には健康を重視する場合、少量の飲酒であっても避けた方が良いようだ。ニューヨーク・タイムズ紙は、アルコールの摂取は量を問わず有害なおそれがある、との見解を報じている。

 ビクトリア大学・カナダ薬物使用研究所のティム・ナイミ所長は、同紙に対し、「(飲酒による)リスクは、多くの人が『ああ、あの人はお酒の問題を抱えている』と感じるであろうレベルよりもずっと低いところから上がり始めるのです」と説明している。

 たとえばアメリカの食事療法のガイドラインでは、男性ならば1日2杯、女性では1日1杯までを上限とするよう推奨している。しかし、WHOのエッサー氏は同紙に対し、「この範囲内でも特定の種のがんやある種の心血管疾患にはリスクがあるとする新たなエビデンスが存在します」と説明している。

 WHOの前掲のニュースリリースによると、毎日ビールの500ミリリットル缶1本未満の飲酒でも、がんのリスクにつながることがあるようだ。WHOヨーロッパ地域の最新データによると、アルコールに起因するがんの半数は、「軽い」ないしは「中程度」とされる飲酒量の人々で発生している。

 これは、1週間の合計でワイン1.5リットル未満、ビールでは3.5リットル未満(1日あたり500ミリリットル缶1本相当)にあたる。ウイスキーや焼酎などの蒸留酒では、週にわずか450ミリリットル未満の飲酒量でもリスクが確認されているという。

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Text by 青葉やまと