米国でも注目される腸内細菌、納豆や味噌にも脚光 日本ではヤクルトがキャンペーン実施中

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 今、プロバイオティクス(善玉菌)を多く含むとされる発酵食品が世界的に注目されている。日本では、古くからの発酵食品である納豆や味噌が見直されたり、『ヤクルト』をはじめとする日本独自の乳酸菌飲料が日常的に飲まれているなど、整腸作用などの効能を感じている人が多い。海外にも同様の発酵食品が色々とあるが、特にアメリカでは最近、プロバイオティクスがブームになっているようだ。メディアでもプロバイオティクスを取り上げた記事が目立っており、ヨーグルトやザワークラウトといった西洋人に馴染み深い食材だけでなく、味噌、納豆、キムチといったアジアの発酵食品や、かつて日本でも流行した「紅茶キノコ」も取り上げられている。

◆『コンシューマー・レポート』にも取り上げられる
 プロバイオティクスは、人体に良い影響を与えるとされる生きた微生物のこと。体内の微生物のバランスを崩すと病気になるという考え方から、体内環境を整えるために、乳酸菌などの善玉菌を食品から積極的に摂取すべきだという考え方が広まっている。ただし、その効能はまだ科学的に証明されていない部分が多いのも確かだ。ニューヨーク大学の栄養学の専門家、マリオン・ネッスル博士は、プロバイオティクスが今、ホットな話題になっていることを認めたうえで、「それに対する我々の知識はまだ初期段階にある」とニューヨーク・タイムズ紙(NYT)に答えている。博士は、プロバイオティクス食品が「ミラクル・フード」であるとする巷の流行が、「もし本当なら素敵なこと」としながら、「科学はまだそれを証明するに至っていない」と慎重だ。

 とはいえ、米国でのプロバイオティクスへの注目度は相当高いようだ。公平な立場からあらゆる商品の比較検討調査を独自に行い、米国民の絶大な信頼を得ている『コンシューマー・レポート』が取り上げていることからも、それが伺える。同誌は、最近の記事で「ザワークラウト(ドイツのキャベツの乳酸発酵食品)」、「キムチ」、「ヨーグルト」、「テンペ(インドネシアの納豆・豆腐)」を、「日常的に摂取すべきプロバイオティクス食品」に挙げ、以下のようにオススメの銘柄なども載せている。

◎ザワークラウト……キャベツの葉の表面にあるバクテリアが野菜に含まれる自然な甘み成分を発酵させることで、酸味のある漬物となる。乳酸菌に加え、ビタミンCを多く含んでいる。キムチもよく似た発酵食品だ。『Bubbies』『Farmhouse Culture』といった店頭で冷蔵保存されている商品が良い。常温で棚に陳列されているものは低温殺菌されており、善玉菌が殺されているからだ。

◎ヨーグルト……プレーン・ヨーグルトには善玉菌が多く含まれ、ラクトース(乳糖)による自然な甘みがある。甘みが人工的に加えられたものには、ティースプーン3杯分の砂糖が使われているので注意。味がついたヨーグルトが好きならば、フルーツを加えるか低糖タイプの商品を選ぶべき。

◎テンペ……豆腐よりもプロテインと繊維質が多く含まれ、より消化が良いという意見もある。米国のスーパーでは、肉類の代替品のコーナーに豆腐と並んで売られている。

◆ニューヨーカーに納豆を普及させようという動きも
 カリフォルニア州の地元紙「キャニオン・ニュース」は、コンシューマー・レポートが取り上げていない「ケフィア(ロシア・カフカース地方の発酵乳飲料)」、「紅茶キノコ」、「味噌」、「サワードウ・ブレッド(乳酸菌などと微生物を共培養させたサワー種を用いた伝統的なパン。サンフランシスコ名物としても知られる)」を取り上げている。記事の筆者は、韓国系と思われるアジア系の女性記者で、「キムチを食べて育った私は、酸味が強いザワークラウトやヨーグルトなど他の発酵食品を避けてきた」と書く。しかし、今は「紅茶キノコを飲み、その効能をSNSで広めるような人たちが急増している」とし、自身も食わず嫌いをあらため、さまざまな発酵食品にトライするようになったという。いずれも「思っていたよりずっと楽しむことができた」とし、「適量を摂ることが大切」と読者にアドバイスしている。

 一方、NYTは、日本の「納豆」に着目する。ニューヨークのような大都市では、近年は日本食がポピュラーになっているが、納豆はまだまだ粘りや臭いが「気持ち悪い」と敬遠される傾向が強いようだ。NYTは、そんななかで、食品科学を専門とする日系のアン・ヨネタニ博士(ニュースクール大学)が、ニューヨーカーに納豆を普及させることを目指す『NYrture Food』という組織を立ち上げたことを紹介している。ヨネタニ博士は、現代はかつてのような自然に囲まれた環境が少なくなり、「微生物の多様性が失われている」という考えの持ち主。その中にあって、納豆は善玉菌を最も多く含む食品の一つだとしている。

 また、ヨネタニ博士は、納豆は多くの休眠中の細胞嚢胞を含み、それらは人に摂取されると胃の強酸環境を生き延び、腸でコロニーを形成して整腸作用をもたらすと考えている。NYTは、これらと合わせ、「納豆には現代人のほとんどが十分に摂取できていない骨にカルシウムを導くビタミンK2も多く含まれている」という、ニューヨーク大学の薬学博士のコメントも掲載している。しかし、同紙は、「納豆を食べて育っていない私たちの多くにとっては、気持ち悪く感じる部分があるのは確かだ」と、やや及び腰だ。そのうえで、「アメリカの子供たちが親にホウレンソウを食べなさいと言われるのと同じように、日本では納豆を食べなさいと言われる」と、日本人も皆その壁を乗り越えてきたことを読者に示している。
 
◆『毎日飲むヤクルト』を無料でゲットできるチャンス
 ヨネタニ博士は、子供の頃に日本の親戚を訪ねた際に、伝統的な日本の米飯の朝食のなかで初めて納豆に出会ったそうだ。しかし、核家族化が進み、時間に追われる生活が続く今の日本では、「納豆・味噌汁・ごはん」の朝食を食べる機会がどんどん失われているのが現状であろう。

 それに代わる形で戦後の日本に普及したのが、『ヤクルト』に代表される日本独自の乳酸菌飲料だ。ヤクルトは、製造元のヤクルト本社の創始者である代田稔(しろた・みのる)博士が発見したシロタ株(ヤクルト菌)を含む乳酸菌飲料で、1935年に販売開始。現在の主力商品『Newヤクルト』には200億個、『ヤクルト400』には400億個のヤクルト菌が含まれるという。同社は「いきたまま腸内に到達する乳酸菌、シロタ株の働きで、良い菌を増やし悪い菌を減らして、腸内の環境を改善し、おなかの調子を整えます」とヤクルトの効能を説明している。

 プロバイオティクス食品は、体調維持のためには日常的に適量を摂取するのが良いとされている。そのニーズに答えるためにヤクルトがラインナップしている商品が、『毎日飲むヤクルト』だ。「手軽に毎日飲んでいただくため、買ってその場で飲める、飲みきりやすいタイプの容器を採用しています。女性にも飲みやすい、甘さひかえめ、すっきりとした風味の『脂肪ゼロ』のヤクルトです」とのこと。今、これを無料でお試しできる『毎日飲むヤクルト presents やる気 Tweet!』というキャンペーンが行われている。キャンペーン特設サイトから「やる気ツイート」をするとQRコードが発行され、羽田空港に設置された専用の自販機に読み取らせると無料で『毎日飲むヤクルト』がゲットできるというキャンペーンだ。羽田空港に行く機会がなくても、「やる気ツイート」をするだけで、抽選で50名にAmazonギフト券2000円分が当たる。

「やる気ツイート」は、「1年365日=毎日」にちなんだ365通りの候補から、「日記を書く」「早起きする」「人に親切にする」「いつも笑顔でいる」など、自分の“やる気”を選んでツイートするというもの。キャンペーン開催期間は5月12日(金)から5月31日(水)まで。詳しくはキャンペーンサイトにて。

提供:毎日飲むヤクルト やる気Tweetキャンペーン事務局

Text by 内村 浩介