寝たいのに眠れない原因とは?眠れない人が確認したい14のこと

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疲れてベッドに入っても、なぜか眠れないときがあるだろう。寝たいと思ってるのに眠れない入眠障害のほかに、朝までに何度も目が覚めてしまうと悩んでいる人もいるのでは。寝たいのに眠れない原因はさまざまで人それぞれだが、どのような原因で眠れないのかを知れば解決できるかもしれない。原因を知った上で、どうすればぐっすりと朝まで眠れるようになるのかを考えるべきだ。

眠れない日が続くと疲労が重なり、体調にも影響していく。また体調がストレスとなりさらに眠れなくなるという悪循環が生じてしまうので、できるだけ早くに解決してゆっくり眠れるようにしたい。今回は、寝たいのに眠れない原因と眠れるようになる方法をじっくりと解説する。眠れなくて悩んでいる方は、参考にして快適な生活を取り戻そう。

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夜に全然寝れない原因・理由として考えられること

まずなぜ寝たいのに眠れないのか、その原因・理由について解説する。原因や理由は1つだけということは少なく、さまざまな原因が重なって眠れない状態を作っていることがほとんどだ。また眠れない状態もさまざま。なかなか寝付けない入眠障害、眠っても何度も目が覚めてしまう中途覚醒、朝早くに目覚めてしまう早朝覚醒といった短時間しか眠れない状態。そのほかに、熟眠障害といって睡眠時間は十分なのに満足感を得られない場合もある。これは睡眠の質が悪いことが原因だ。

このように眠れない状態はさまざまだが、基本的に眠れない原因として考えられるのは自律神経がうまく機能していないことだ。自律神経とは体のバランスを整える神経ですが、「交感神経」と「副交感神経」の2種類がある。交感神経は活動的な日中に優位になり、反対に副交感神経は夜になると優位になる。ところが夜になっても交感神経が優位なままだと、眠れなくなってしまうのだ。

交感神経が優位な状態になる主な原因は次の4つ。

 ・ストレスやイライラ、緊張による入眠障害
・生活リズムの乱れや疲れによる不眠
・睡眠に対する不安感
・カフェインやアルコールなど、刺激物の摂取

それぞれについて詳しく見ていこう。

眠れない原因①:ストレスやイライラ、緊張による入眠障害

ストレスや緊張した状態などは、睡眠に影響を与えてしまう。ストレスは外的要因、例えば暑さや寒さなどの物理的なものや病気なども含まれるが、特に心理的・社会的なストレスが影響を及ぼす。細かいことを気にする神経質な人やどのようなトラブルにも正面から対処しようとする生真面目な性格の人などは、特にストレスを強く感じやすいという。特に眠る前にその日に起きたことを何度も考えてしまい眠れなくなってしまう。

「あのとき、こう言うべきだった」
「自分が率先してすれば、失敗しなかったのに」

と後悔してぐるぐると考えてしまって、さらに目が冴えてしまいがち。眠れないことがまたストレスの原因となり、イライラしてしまう。眠れないとつい時計やスマホで時間を確認してしまうが、時間を見ると「今すぐ眠ったとしても、あと○時間しか眠れない」と新たなストレスを生み出してしまう。

そのため交感神経がいつまでも優位な状態で、体がリラックスできず眠れなくなってしまうのだ。

眠れない原因②:生活リズムの乱れや疲れによる不眠

前日に眠れなくて疲労が溜まっているはずなのに、夜になってもなかなか眠れない場合もある。疲れているならすぐにでも眠れるはずなのに、眠れないとつらいだろう。交代制の勤務をしていて生活リズムが一定ではない人も、疲れているのに眠れないということがありがちだ。またゴールデンウィークやお盆などの長期休暇中に夜更かしをして生活リズムが狂ってしまうと、なかなか元の生活リズムに戻ることが難しくなる。日中は眠くてしょうがないのに、夜になると目が冴えてしまい眠れなくなる状態だ。時差のある外国へ移動したときに時差ボケで、日夜逆転し眠れなくなった経験を持つ人も多いだろう。

人間には「体内時計」が働き、自然と1日の生活リズムを刻んでいる。体内時計が正しく稼働していると、夜になると自然と眠くなるのだ。しかし不規則な生活、特に夜更かしをすると体内時計が狂ってしまい、夜になっても眠れないという状態が生じてしまう。体内時計がうまく働かないと睡眠時間が少なくなるだけでなく、睡眠の質も低下するといわれている。

眠れない原因③:睡眠に対する不安感

次の日に大切な仕事があるので、早めにベッドに入ったのに眠れないこともよくある。眠れないと疲れてしまって大切な仕事をうまくこなせないのではないかという不安が原因になる。眠ろうとすればするほど目が冴えてしまう。

毎晩眠れないと今夜もまた眠れないかもしれないと不安になり、早めに就寝しても目が冴えてしまうという経験をもっといる人も多いのでは。このように眠れるかどうか不安が重なると、不眠が慢性化してしまう。眠れない夜が続くと、ベッドに入る前から眠れるかどうか不安となり緊張してしまうのだ。眠るためにはリラックスしなくてはいけないのに、不安による緊張が不眠を引き起こしてしまっている。

不安があるために眠るために有効といわれるアロマやパジャマなどのアイテムをそろえすぎると、そのことでさらに緊張して眠れないという悪循環になっている場合も。睡眠に対する不安がその他の不安な気持ちを呼び起こし、ネガティブな考えになってしまうこともありがちだ。

眠れない原因④カフェインやアルコールなど、刺激物の摂取

コーヒーや緑茶に含まれるカフェインやタバコに含まれるニコチンは、睡眠を妨げている。カフェインというとコーヒーを思い浮かべる方がほとんどだが、緑茶、特に新茶には多くのカフェインが含まれています。緑茶を飲むとリラックスできるために、つい寝る前に緑茶を飲む習慣を持っている人もいるが、緑茶のカフェインが不眠を引き起こす。それだけではなく、カフェインには利尿作用があるためせっかく眠っていてもトイレに行きたくなって目覚めてしまいがちだ。

また眠るためにアルコールを摂取する人も少なくない。特にストレスや悩みがあって眠れない人は、お酒に酔って一時的に麻痺するのでそのまま眠れる。お酒を飲むと寝つきが良くなりますが、眠りが浅くなって睡眠の質が低下してしまう。寝つきが良くてもアルコールが代謝されると覚醒して、真夜中に目覚めてそのまま朝まで眠れなくなってしまうと反対に疲れが取れません。アルコールは睡眠の質を下げてしまうことが分かっていっる。

その他、刺激性のある食べ物は全般的に眠れなくなる可能性がある。唐辛子やコショウといった香辛料を使った激辛フードも交感神経を刺激するため、不眠の原因になる。身心を健康に保つために不可欠なのがよい睡眠。でも、早く眠りたいのになかなか眠りにつけないという夜は誰にでもあるはず。そんな夜が多い人にぜひ試して欲しい、14の早く睡眠に入れるコツをご紹介しよう。

14の早く睡眠に入れるコツ

1. 室温を下げる

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睡眠中の人間の体は、起きているときよりも体温が下がっている。体温は眠りに入ってから下がっていくのではなく、眠りに入る前から徐々に下がる。体温を下げるために体は、皮膚を温かくして「皮膚温」を上げて熱を逃がし、深部体温という、体の内部の体温を下げていくのだ。

しかし、室温が高いと皮膚から熱が上手く逃げず、体の内部の温度を低くできない。そのため、きちんと眠りに入るプロセスが妨げられてしまうことになる。

Healthlineによれば、お勧めの室温は18.3度だが、体感温度は個人差が大きいので15.6度から19.4度のあいだで心地よいと思える、やや涼しめの部屋の温度を見つけることを勧めている。

2. 運動をして体を動かす

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昼に運動をして体を動かすことが、夜の睡眠によい影響を与える。日光を浴びると、心のバランスを整えるセロトニンという神経伝達物質が分泌されるが、適度な運動はセロトニンの分泌をさらに促し、ストレスホルモンのコルチゾールの分泌を減少させるという。コルチゾールは生体防御機構なので必要なホルモンだが、分泌量が増えると心拍数が増加、体温などを上昇させてしまう。

しかし、どんな運動でもすればいいわけではないという。ジョンズ・ホプキンス・センター・フォー・スリープのリサーチによれば、中程度の運動を30分以上、就寝前1~2時間は避けて行うことが大切だという。たとえば、ジョギング、ハイキング、サイクリング、テニス、ヨガなどが中程度の運動となる。ここで最も大切なことは、個人の好みや体力に合わせて「これであれば続けられる」という運動を選ぶことだ。

3. 部屋を暗くする

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太陽光はもちろん、電気などの光は体内時計に働きかけるので、眠りに大きな影響を与える。そのため、昼は外に出て太陽光を浴びたり、電気をつけて部屋を明るくしたりして光にあたり、体に行動する時間だということを教え、逆に、夜になって就寝する際は部屋を暗くすることで体に休息を促して眠気を催しやすくすることができる。

暗い環境では、「眠りを司る」ホルモンであるメラトニンの分泌が増えて脳を眠りモードに切り替えるという。街灯などの光が入ってきて部屋があまり暗くならない場合は、カーテンを遮光性の高いもの(ブラックアウトカーテンなど)に変えてみるといいだろう。

4. いつ、何を食べるかに気をつける

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寝る前に何を食べたかが睡眠に影響するという。2007年の調査によれば、炭水化物の多い食事をとると寝つきは良くなるが、睡眠の質はよくならず、脂質(脂肪分)の高い食事は睡眠の質を高めてくれるという。

炭水化物というのは糖分のこと。ジュースやケーキなどに入っている砂糖そのものも糖分だが、パンや米などの主食にも含まれている。身体活動で必要なエネルギーを作り出しているので炭水化物抜きの食生活はお勧めできないが、炭水化物の多い食事を夕食として食べたい場合は就寝の4時間以上前にし、消化する時間を十分に確保するようにしたい。

5. アロマセラピーを活用する

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アロマセラピーでリラックス効果が得られることは広く知られるようになったが、睡眠にもよいという調査がある。

これらの調査で使用されたのはラベンダーやクラリセージオイルだが、そのほかにも、ペパーミント、ダマスクローズ、ゆず(もしくはレモン、オレンジなどの柑橘系)、カモミール、バニラ、イランイラン、フランキンセンス、ベルガモット、シダーウッドなどが眠りの促進によいという。

アロマデフューザーを使用している方は、ぜひ、オイルのコレクションに上記の香りを加えてみてはどうだろう。

6. 寝具を変えてみる

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なかなか寝つけない夜が続く場合は、寝室も環境を変えてみよう。ベッドを使用している場合は、マットレスは少し硬いかなと感じるくらいのものが快適な眠りをもたらしてくれるという調査がある。

また、枕も、よい睡眠を得るために注目したいアイテムだ。フワフワの羽毛枕は気持ちがいいが、頭を高く保ってくれないので、人によってはベストの選択ではない場合もある。最近では、オルトペディック枕(メディカル枕)なども出ているので、自分の好みや首のカーブに合うものを探したい。

そして、掛布団の重さやパジャマの素材、サイズなどにも注意。掛布団は少し重みのあるものの方がストレスを軽減させ、睡眠の質を高めてくれる。パジャマの素材は通気性や吸収力に優れた素材を選ぶように心がけ、体を締めつけないデザインのものを選ぶこと。

7. 4-7-8呼吸法を使う

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4-7-8呼吸法はアメリカのアンドリュー・ワイル医学博士が提唱した呼吸法で、精神を落ち着かせる働きがある。ワイル医学博士はアメリカではとても知られた学者で、とくにハーブ療法の立役者としての功績が高く評価されている。

4-7-8呼吸法はヨガの呼吸法にヒントを得て考案されており、誰にでもできる非常に簡単な呼吸法なので眠れない夜はぜひ試してみたい。

【4-7-8呼吸法】
1)4秒……頭の中で4秒数えながら鼻から息を吸う。
2)7秒……7秒間、息を止める
3)8秒……口から8秒間、ゆっくりと息を吐く
これを3回繰り返す。

8. 睡眠スケジュールを作る

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子供を夜、寝かせるときのスケジュールがある家庭は多いはず。大人も同じで、寝る前のルーティンを持ったり毎日同じ時間に就寝したりすることで体のリズムが整い、安眠できる可能性が高まる。

人間をはじめとする生物には、サーカディアン・リズム、日本語では概日リズムと呼ばれるものがある。体内時計とも言われるもので、毎日同じ時間に就寝して7~9時間程度の睡眠時間をキープし、同じ時間に起きるようにすれば体内時計の働きで決まった時間になると眠くなってくる。

また、就寝前30~40分はリラックスする時間を持って、就寝の準備を整えることも大切だ。

9. ヨガや瞑想を取り入れる

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ストレスは睡眠の大敵。ストレスを解消するためにヨガ、瞑想などを取り入れたり、マインドフルネスを意識すると心が休まり、体がリラックスする。その結果、睡眠がうまくとれるようになるという研究調査がある。

ヨガは呼吸法と体を動かすことでストレスの解消を促し、体をリラックスモードにする。また、瞑想はメラトニンの分泌を促して眠りを誘う。そして、一つのことに集中するマインドフルネスにより心が落ち着き、過敏になっている神経が穏やかになるのだ。ヨガや瞑想、マインドフルネスをすべて取り入れる必要はなく、このうちどれか一つだけでも睡眠にプラスとなる。不眠に悩まされていたり、なかなか寝つけなくて困っている人は、今日から寝る前15分をヨガや瞑想に充ててみてはどうだろうか。

10. リラックスできる音楽を聴く

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音楽は不眠症などの睡眠障害にも効果があることがわかっている。2014年に出された、睡眠が上手くとれていないと認識している24人の若者を対象とした調査がある。その調査では、静かな音楽を聴いた場合、深い眠りに入っている時間が長くなるという結果が出ている。

また、2012年のほかの研究では、就寝45分前にゆったりとした音楽を聴いたグループが、聞かなかったグループよりもより深い眠りにつける傾向があったという。リラックスできる音楽が聴けない場合は、耳栓などを活用してノイズをシャットアウトし、静かな環境を作ることでよりよい睡眠に早く入ることができる。

11. 本を読む

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本を読むことで、昼に活発になっていた精神を落ち着かせ、眠りへの準備をすることができる。

英サセックス大学の研究によれば、音楽を聴くことやお茶を飲むこと、散歩をすることよりも大幅にストレスを減らすことができるアクティビティは本を読むことであるという。本の世界に没頭することで日常のストレスから解消され、筋肉の緊張が緩まるためだと考えられている(テレグラフ紙)。

また、文章を目で追って読むという動きは、小さいように見えて、さまざまな筋肉が連携して起こる作業で、いわば筋肉のエクササイズ。そのため、しばらくするとまぶたが自然に閉じてくるとのことだ。

しかし、ここでの読書は、ブルーライトを出す電子書籍を読むことではなく、ページをめくる本なので注意。

12. 昼寝をしない

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寝つけない夜を過ごした次の日は、昼間に眠くなってしまうだろう。ここで眠気に負けて昼寝をしてしまっては、また夜に眠れなくなってしまう。短時間の昼寝は気分をリフレッシュさせたり、仕事や勉強の生産性を向上させることに繋がる。しかし、長すぎる昼寝や、遅い時間の昼寝は考えもの。

440人の大学生を対象にした調査では、夜に寝つけないと答えた人は2時間以上の昼寝をした人、もしくは、18時以降に睡眠を取ってしまった人だったという。

昼寝が本当に夜の睡眠に影響を与えるかについてはさまざまな意見があるが、昼寝をしてしまったから夜は寝つけないかもしれないという心当たりがある場合は、できるだけ昼寝をしないようにするか、眠気が襲ってきたら正午から15時くらいまでの真昼に30分以下の短い休憩とすることを心がけたい。

13. 電子機器を使わない

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よい睡眠のためには、電子機器を寝る前に使用することは絶対に避けたい。ブルーライトという言葉を最近よく耳にするが、ブルーライトは眠りを司るホルモンであるメラトニンの分泌を抑えてしまう働きがあることがわかっている。

テレビを見たりビデオゲームをしたり、携帯電話などを使うことでブルーライトを浴びてしまう。その結果、簡単に眠りに入ることだけでなく、よい眠りを取ることも難しくなるので、ベッドのなかで携帯を見ることが習慣となっている人は要注意だ。もし就寝前に電子機器を使わざるを得ないような状態なら、ブルーライトを遮る眼鏡を使用したり、スクリーンフィルターをつけて見ることがお勧めだ。

14. カフェインを避け、気持ちの落ち着く飲み物を飲む

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コーヒーにはカフェインが多く入っているので寝る前の摂取は避けている人も多いだろう。では、チョコレートはどうだろうか。チョコレート、炭酸ソーダ、エナジードリンクなどにもカフェインが含まれており、就寝6時間前からは避けた方がよいとされる。

代わりに、カモミールなどのリラックス効果があるハーブティがお勧めだ。カモミールのほか、バレリアンルート(吉草の根)、ラベンダー、レモンバームなどのお茶も眠りを促進してくれる。

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Text by NewSphere 編集部