ウェアラブル・トマト、アップルウォッチより先に日本デビュー まさかの見た目に海外も驚愕

 トマトジュースの販売大手『カゴメ』は19日、背中に背負うタイプの装着型トマト補給ロボット『Tomatan(トマタン)』を発表した。

◆ウェアラブルトマトに海外メディア驚愕
 印紙『ヒンドゥスタン・タイムズ』はAFP電をもとに、「グーグルグラス、アップルウォッチに続き、日本はウェアラブルトマトを発表」と、センセーショナルなタイトルを付け愉快に報じた。

『トマタン』は、重さ8kg、6個のトマトを補充できる。トマトの形をした頭を持ち、装着した様子を正面からみると、人の肩にトマタンが肩車しているように見える。トマタンの足についたレバーがスイッチで、口から出てきたトマトを丸くカーブした金属製の腕が受け取り、人の口まで運ぶ。人がロボットからトマトを補給する劇的な瞬間は、動画で見ることができる。


(動画には、感動した! まさにイノベーション!などのコメントも寄せられている。)

◆実はまだ開発段階
 トマタンを開発した、芸術ユニット『明和電機』の土佐信道氏は、「このロボットを完成させるために、約100個のトマトを使った」と苦労を語り、「主として見た目にこだわった」(米ネットニュース『IBTメディア』)ことを説明した。

 カゴメ広報担当者は、「まだ開発段階だ。しかし、最終的な目標は手に装着するようなありがちなものではない。(やはり)おそらくバックパックのような形態になるだろう」(イラン衛星テレビ局『プレスTV』)と語った。

 ただ今のところ、8kgの重さは実用的でない、と米メディア『NBC』は報じている。

◆東京マラソンでデビュー。プチ・トマタンも
 カゴメによると、22日の東京マラソンに向けて開発したとのことだ。カゴメ品質保証部の鈴木重徳氏が出走し、5kmのコースでトマタンを着用する予定だ。土佐氏は、ロボットが動かなくなったり、鈴木氏が問題に遭遇したりした時のために伴走する。「いわばF1のメカニックみたいなものですね」(NBC)と土佐氏は話した。

 また同社はランナー向けに、7万個のトマトを提供する。「トマトは、疲労回復の為の多くの栄養素を含んでいる」(IBT)ため、ランニング中の補給は効果的とのことだ。

 さらに、プロのランナーは、軽量型の『Petit-Tomatan(プチ・トマタン)』を背中に装着し、参加する予定だ。プチ・トマタンは重さわずか3kgで、ミニトマトを供給する。チューブを口につないで使用するようだ。ちなみにロボットにはタイマーが設定され、トマトを食べ過ぎたり、あまりに早くトマトが底をついたりすることはないという(IBT)。

Text by NewSphere 編集部