清水建設の“深海未来都市”プランが海外で話題 “日本の技術力なら可能…”

 清水建設は25日、海底都市計画「深海未来都市構想OCEAN SPIRAL」を明らかにした。同社の広報担当は、「まだ青写真に過ぎないが、海底の居住空間を建設する技術を開発する目的だ」と発表している。海外メディアは“現代のアトランティス”と、この壮大な計画を評した。

◆「深海未来都市構想OCEAN SPIRAL」
 計画では、直径500mの「BLUE GARDEN」と呼ばれる球体構造物を水面近くに浮かべ、中にホテル、住宅、商業施設を建設する。最大5000人まで収容できるようになる予定だ。球体は樹脂コンクリート製のトラスと透明アクリル板で構成された透明の構造物となり、日光の恩恵を受けるため普段は水面近くに浮かぶことになるという。

 また居住空間は、悪天候や地震など災害の影響を避けるため、最高で4kmほどの海中に沈むこともできる。

 球体からは15kmに及ぶらせん状の通路「INFRA SPIRAL」が建設され、3~4m下につくられる研究所「EARTH FACTORY」へと続く。人、電気、水、酸素、海底の鉱物資源や生物資源などを供給・運搬することになる。海中の温度差、水圧差などを利用してのエネルギー、真水の生成も計画されている(清水建設HP)。

◆「夢物語ではない」
 清水建設広報部は、ガーディアン紙に、「夢物語ではなく、現実的な目標。このプロジェクトに必要な技術とノウハウは揃ってくるだろう」と述べた。

 同社は、海には限りない可能性があり、「Ocean Spiral」はその実用化の一助となると見込む。また、この計画を目標とすることが新たな技術開発につながると確信しているようだ。もしすぐに建設を開始すれば、3兆円を投入し、2030年までには最初の「BLUE GARDEN」が完成する、という。

 なお清水建設はこれまでにも、月太陽発電や空中立体都市構想などを発表している。

◆海外の反応
 海外読者からは驚きの声が寄せられている。

・大胆なアイディア。
・驚くべきビジョン。
・技術力に脱帽。
・日本人なら実現可能。
・日本人は世界を変えられるほどの創造力を持っている。

 一方で、懐疑的な意見も多い。

・企業宣伝のためのPRで、実現しない。
・自然やエコロジーに反するプロジェクトだ。
・最も高価な珍道具。無駄な発明。

Text by NewSphere 編集部