代表辞退の香川、英紙の移籍報道が過熱 ドルトムント、インテル、バレンシア…最有力は?

 イギリスの名門フットボールクラブ、マンチェスター・ユナイテッドFC(マンU)所属の香川真司選手の成績が振るわない。8月31日の移籍期間終了を目前に、香川選手の今後について、海外メディアがそれぞれに予想を展開している。

【マンUでは不運続きの香川選手】
 香川選手は2012年にドイツのボルシア・ドルトムントからマンUへ移籍した。しかし、「ファーガソン監督の下での2012-13シーズンは好調に終わったが、(次の)モイーズ監督にはほとんど用いられなかった」とガーディアン紙はいう。

 香川選手の成績は、最初のシーズンには6得点/26試合だった。しかし、昨シーズンは0得点/30試合で、スタメン入りしたのはその内の23試合のみだ。

 現在マンUを率いるファン・ハール監督は、香川選手について「アメリカ滞在中に私は彼を試したが、私の希望と哲学を満足させなかった」と述べている。英メトロ紙は、マンUが新たに獲得したディ・マリア選手を初め、香川選手が好む10番でプレイできる選手は大勢おり、「香川のオールド・トラフォードでの日は限られているようだ」と書いている。

 香川選手の不運は続き、シーズン初先発となった26日の試合では脳震盪により早々に交代している。この試合では、マンU自体も3部リーグのMKドンズを相手に0-4と大敗している。

【移籍先候補は? スペイン、ドイツ、それともイタリアか?】
 試合出場回数の減少やマンUによるディ・マリア選手の獲得などから、各メディアは香川選手はマンUでは「余剰」となるという見方を強めており、それぞれに香川選手を獲得するであろうチームを予想している。

 デイリー・エクスプレス紙とメトロ紙が報じているところでは、スペインのリーガ・エスパニョーラに所属するバレンシアCFに対して、マンUが香川の移籍を申し出ているとの情報が、スペインから入っているそうだ。エクスプレス紙は、バレンシアはスペインの強豪としての地位を再現すべく奮闘中で今シーズンはベスト4入りを狙っており、香川選手の獲得を望んでいる可能性があると見ている。

 イギリスに本拠地を置くサイト『Western Gazette』は古巣のドルトムントが香川との再契約を検討中であるという。また、香川選手について、ドルトムント在籍中は49試合で21得点したこと、プレミアリーグにおけるアジア人初のハットトリックに成功したことを挙げている。

 また、『Football ITALIA』によると、イタリアのインテルナツィオナーレ・ミラノも香川選手の獲得を望んでいる。インテルには夏の初めにもヴィディッチ選手がマンUから移籍しており、「元のチームメイトをイタリアへ来るよう説き伏せる」ことをマッツァーリ監督に望まれている、と報じられている。

 エクスプレス紙の記事には、「マンUは香川を売るなら2500万ポンド以上にするべき。さもないと彼が復調した時に後悔することになる」という読者からのコメントがあった(マンUによる獲得時は1700万ポンド)。

【日本代表入りは果たせず】
 一方、4年後のワールドカップへ向けて、日本ではアギーレ新監督率いる日本代表チームのメンバーが発表された。しかし、負傷の影響もあり、香川選手はこれを辞退している。ウォール・ストリート・ジャーナル紙の『日本リアルタイム』は、アギーレ監督の会見について報じる記事でチームの編成に触れ、香川選手が欠けていることを「特記すべき不在」と表記している。

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Text by NewSphere 編集部