スーパーモデル、アンドレイ・ペジックが性転換 “自分自身であることを第一に”海外メディアが伝える

 中性的なルックスで男性・女性両方のファッションモデルとして知られるアンドレイ・ペジックが性転換手術を受けたことを公表した。中性的なルックスのモデルとしては、日本では、2012年にトヨタのオーリスのコマーシャルに出演した、スタヴ・ストラスコが話題を呼んだ。海外メディアも大々的に取り上げている。

【トランス・ジェンダーのスーパーモデル】
 ペジックはセルビア出身で、トランス・ジェンダーのスーパーモデルだ。17歳でスカウトされて以来、中性的なルックスを活かし性別にとらわれることのないファッションモデルとして新境地を開拓した。

 ジャンポール・ゴルチエ、マーク・ジェイコブス、DKNYなどのブランドで男性、女性両方のファッションモデルをしてきた。2013年にはデヴィット・ボウイのミュージックビデオにも出演している。

【人生における性転換手術の意義】
 ペジックは先週木曜日にソーシャルメディア上で、性転換したことを報告した。変化は彼女の人生を救ったという。Facebookのメッセージでは、「トランス・ジェンダーの女性として、性転換を経て人生の第2章で過去を偽ることなく幸せになり、成功することができることを見せたかった」「性別が変わっただけで、私という個人であることは変わりないと理解して欲しい」と、心境を述べている。

 メッセージには6,000の“いいね”、600件以上のシェア、数百ものメッセージが投稿された、と『IB Times』は報じている。130,000人がフォロワーとなっているという。ファンからのサポートにペジックは土曜日に再度メッセージを投稿、「たくさんの愛をありがとう!」と、ファンへの感謝を述べた。「誰でもたまに立ち止まって考えてみないと人生の美しさに気付かないときがある。これが私の第二の人生」。

 性転換手術の詳細については公表しないものの、「社会的な責任として私の話を世界に知って欲しいと思う」と語った。「話題にオープンでいることで、少しでも問題意識が減れば良い」と話す。

【性別に縛られることなく自分らしく】
 小さい頃はずっと“本当の自分”を隠して生きてきたという。13歳のときGoogleで“性転換”を検索し人生が変わった。今の自分は“100%”だと感じていると、ピープル誌に語っている。「性別に縛られないキャリアを誇りに思っている。自分の体の中で居心地が良くなることが一番の夢だった。自分自身であることを第一に、キャリアをそれに合わせていきたい」。

 米ピープル誌のインタビューでは、「女の子になることはずっと夢だった。小さい頃から母親のスカートをはいてバレリーナのつもりで踊っていた」という。「手術を受ける前は、ついにこの時がきたと嬉しくて仕方なかった」と、性転換手術への思いを語る。一方で、それによって定義されることは望んでいない、とインデペンデント紙は報じた。ペジック氏は、「足の間にあるものでその人が誰かを決めることはできない」と主張する。トランス・ジェンダーのコミュニティーでの活動を推進していくという。

※本文中「日本でも2012年にトヨタのオーリスのコマーシャルに出演し、話題を呼んだ。」は「日本では、2012年にトヨタのオーリスのコマーシャルに出演した、スタヴ・ストラスコが話題を呼んだ。」の誤りでした。お詫びして訂正いたします。本文は訂正済みです。

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Text by NewSphere 編集部