マリナーズ・岩隈投手、“最も過小評価された選手の1人”と米メディア “サイ・ヤング賞に値する”とも

 4日にアトランタで行われた大リーグの試合では、シアトル・マリナーズがアトランタ・ブレーブスを2-0で破り、シーズン最高の5連勝となった。この試合でのマリナーズ、岩隈久志投手の活躍がスポーツ・メディアに取り上げられている。

【ブレーブス戦での岩隈投手の活躍】
 この日、岩隈投手はマリナーズの先発として登板した。前2回の登板で連敗していた岩隈投手は、3回までは危機を迎える場面もあったものの、4回からは調子を取り戻し、マウンドを降りるまでの7イニングを無失点で抑えた。

 マリナーズの地元のシアトル・タイムズ紙はズニーノ捕手とマクレンドン監督、そして岩隈投手自身の言葉を伝えている。

 ズニーノ捕手は岩隈投手の投球について「非常によく投げたと思う」「積極的で、ストライクゾーンに決まっていた。そして、ゾーンに決まっているときが一番効果的なんだ」と評価している。

 一方、「普段ほどシャープではなかった」マクレンドン監督は述べている。「普段ならゾーンに入れるところを少し上にずらしていた」とのことだ。

 岩隈投手自身は「腕はどんどんよくなってきていると思う」「(自分にとって)7回目の先発で、より良くなっていると感じる。ゾーン低めに投げることもできたし、より活力をもって、優位に立てたと思う」と話している。

 また、岩隈投手にとっては「気温が助けになった」そうだ。シアトルの気温が摂氏20度前後なのに比べて、アトランタでは最高気温が30度近くまで上がる。このため「普段より集中しなければならないことはわかっていた」との岩隈投手の言葉をスポーツ専門局ESPNが伝えている。

【プレーオフ出場のキーは岩隈投手】
 スポーツ情報サイト『Rant Sports』は、「シアトル・マリナーズの運命は岩隈の活躍にかかっている」との記事を掲載。記事は岩隈投手の防御率2.66という数字と「投球回あたり与四球・被安打数合計(WHIP)」0.93という数字を挙げ、「昨シーズン最も過小評価された選手の1人」であると表現。統計上の数字では、そのシーズンの最優秀投手に与えられる「サイ・ヤング賞」に匹敵すると分析している。

 また、マリナーズが9月までずっと首位争いに臨むであろうことは間違いないと見つつも、「プレーオフ出場権獲得のためには、岩隈投手がシーズンの残りの期間安定している必要がある」として、岩隈投手がマリナーズにとって最も重要なプレーヤーとなったと見ている。

 シアトル・タイムズ紙は「総員で、全力を尽くさねばならない」との監督の言葉を伝える。「我々がマネージする。選手たちは素晴らしい仕事をしている」

【ファンの評価と期待】
 シアトル・タイムズ紙の読者コメント欄では、マクレンドン監督についての意見や感想が交わされている。「自身じゃなくて選手を主役にする」「他の人と違って選手たちの信頼を集めている」など、概ね高評価のようだ。

 ESPNのコメント欄には以下のような書き込みがあった。

・今年がスポーツに関して人生最高の年になるかどうかはマリナーズにかかっている、失望させないでくれ。

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Text by NewSphere 編集部