韓国アイドルの新曲、日本語使用で放送不適合に “馬鹿げた処置”“韓国の地位を低める”との声

 韓国の5人組女性アイドルグループ「クレヨンポップ」の新曲「オイ」が、歌詞に日本語的な表現があるとして、韓国放送公社KBSから放送不適合の判定を受けた。

 KBSは、同曲の歌詞のなかで、日本語のピカピカのピカを入れた「ピカポンチョク」という表現が問題になった、と明らかにした。

 KBSは、ピカという言葉が「日本の帝国主義の名残り」としている。同局は、クレヨンポップが所属するクロム・エンターテイメントに対し、歌詞を「変えるように」求めた、とウォール・ストリート・ジャーナル紙は報道している。

【歴史的背景】
 KBSの判定の背景には、日本による韓国統治の歴史がある。日本の統治は70年近く前に終了したが、韓国には今でも日本語を聞くのも嫌な人がいる、と同紙は指摘している。

 1945年に日本の植民地支配から解放された後、韓国は、日本の音楽、映画、漫画、コンピューターゲームの輸入を禁止した。しかし、これらは1998年から徐々に解禁され、日本文化の流入を禁じる規則はもう存在しない。

【愚かな決定、とあきれる声】
 海外ニュースサイト『Kotaku』、『allkpop』にはKBSの決定を批判する声が多く寄せられた。

『Kotaku』
・この言葉はスラングとして昔から使われてきた。これがどこから派生したか気にする人などいないだろう。
・こんな不合理で頭の固い処置は、国際社会における韓国の地位を低める。
・韓国語は日本語から派生した言葉であふれている。クレヨンポップを放送禁止にすべき本当の理由は、彼らが日本のポップソングと文化を盗んで自分たちの曲としていることだ。

『allkpop』
・アイドルたちの使う英語は最悪だ。それなのに、正確な日本語の単語一つを問題にするなんて馬鹿げている。
・恥ずかしい。KBSは何がしたいのだ。圧政的な日本に対して韓国の誇りを見せることか?愚かだ。
・韓国のグループのアルバムには日本語バージョンがあるし、韓国語のかわりに日本語でアルバムをリリースすることもある。
・政府自身が日韓関係を緊張させておいて、どうやって両国が良い関係を築けるのか。

 クロム・エンターテイメントは、問題の言葉を、韓国語で同様の意味の言葉に変えてレコーディングし直した、とウォール・ストリート・ジャーナル紙は報道している。

 なお、KBS以外の放送局はいずれも原曲の放送を認めている。

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Text by NewSphere 編集部