休日、知り合いと会いたくない人に朗報 「アンチソーシャル」アプリが海外で話題

 簡単に人とつながることができるTwitterやFacebookといったSNSが主流の中、Cloakのようなアンチソーシャルメディアが登場してきている。このCloakでは、友達や同僚、親戚とばったり出会ってしまうのを防ぐため、FoursquareやInstagramの情報を用いて、そのような人々がどこにいるかを知らせてくれるという。

【Cloakの使い方とは?誰がつくったのか?】
 『デイリー・ドット』によれば、Cloakを使えば、FoursquareとInstagramの位置情報を用いて、クリスマスプレゼントをもらったのにありがとうを言っていないため出会いたくないような、友達、知り合い、元彼、そして親戚の正確な位置を地図上に示すことができる。

 特定の人物に会いたくないならば、コンタクトリストにフラグを付け、最後にその人物が滞在した場所を知ることができる。もしくは、とりわけ人間嫌いのユーザーならば、アプリを使って全ての友達の現在地を表示すれば、もしかすると、人間と交流するためにアパートを離れるということは、今後一切しなくて良くなるかもしれない、と同メディアは報じている。

 また『バズフィード』によれば、人々が同じ場所にずっと留まっていることはないため、人々の居場所を示す、Cloak上のアイコンは、Foursquareにチェックインしたり、現在地でタグ付けされたInstagramの写真が投稿されたりしてから4時間後に消える。

 同メディアによれば、このアプリはUn.baby.me(全ての赤ちゃんの写真をニュースフィードから消すアプリ)というFacebookのためのアプリや、Troll the NSA、その他各種、サイトやアプリを手掛けたクリス・ベーカー氏によって作られたものだ。ベーカー氏は、かつてバズフィードの宣伝部で働いていたが、現在では彼は、かつての同僚を避けるのには多くの時間を費やすため、そのための(かつての同僚を避けるための)アプリを制作しなくてはならなかったようである、と同メディアは報じている。

【Cloakの欠点とは?】
 『デイリー・ドット』には、Cloakの欠点も挙げられている。同メディアによれば、Cloakのもっとも大きな問題点とは、Cloakで人々の現在地を知り、彼らを避けるためには、彼らがFoursquareとInstagramにきちんとチェックインする人でなければならない、という点である。だから、ソーシャルメディアに詳しくない元恋人を避けたい場合は、Cloakを使っても避けられないのである。

 また同メディアは Cloakが、Hell Is Other Peopleという、昨年登場したアプリに大変似ている、ということを指摘している。同メディアによれば、Hell Is Other Peopleもまた、位置情報を用いて友達の現在地を地図上に表示し、「安全な距離」をユーザーに教えてくれるものである。

 同メディアは、この2つのアプリの違いというのは、Cloakがユーザーから2マイル以内にいる友達の現在地を測定してくれるのに対し、Hell Is Other Peopleにはそのような距離制限がないという点である、ということを指摘している。

【Cloakなどのアンチソーシャルアプリの今後の進展は?】
 TwitterやFacebookといったSNSとは正反対の性格を持つCloakだが、今後このようなアプリやプロジェクトは増加していくのだろうか?

 ワシントンポスト紙は、 ベーカー氏の「個人的には、ソーシャルネットワークは絶頂期に達したと考えています」、「TwitterやFacebookといったものは、混雑したエレベータの様なもので、私たちはその中に皆と一緒に詰め込まれているのです。アンチソーシャルのものは増加していると思います。これからはもっともっとこのようなプロジェクトが増えることでしょう」、とのコメントを紹介している。

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Text by NewSphere 編集部