“七光りではない” 宮崎吾朗監督の新作TVアニメに、海外ファンから期待の声

 株式会社ドワンゴは31日、NHKエンタープライズ(NHK子会社)と共同制作する新作アニメ「山賊の娘ローニャ」が、2014年秋からBSプレミアムで放送されることを発表した。

 監督は、「ゲド戦記」「コクリコ坂から」などで知られる、スタジオジブリの宮崎吾朗氏。アニメーション制作は、数々の賞を受賞している3G制作会社ポリゴン・ピクチュアズ。シリーズ構成には、「機動新世紀ガンダムX」「無限の住人」の脚本などで知られる、川崎ヒロユキ氏らが手がけている。

【 異色の経歴の持つ宮崎吾朗監督 】
 宮崎吾朗監督は、もともとは建設コンサルタントや環境デザイナーとして都市緑化などを計画・設計する、ランドスケープアーキテクトとして活躍しており、アニメ業界とは関係のない業種からの転身を果たしていた。

「風立ちぬ」を最後に引退した宮崎駿監督の息子としても知られている。2006年の「ゲド戦記」でアニメーション監督デビューを果たしている。米エンターテイメントサイト『The Hollywood Reporter』は、「山賊の娘ローニャ」の概要に加え、宮崎吾朗監督に注目。デビュー当初は親の七光りと揶揄されるような傾向があったようだが、「コクリコ坂から」で数々の賞を受賞したことなどから、アニメーション監督としての地位を確固たるものにしている。

【 実写版はベルリン国際映画祭で銀熊賞 】
「山賊の娘ローニャ」は、「長くつの下のピッピ」「ロッタちゃん」で世界的にその名を馳せた、児童文学作家アストリッド・リンドグレーンが、1981年、児童向けに著したファンタジー小説が原作である。

 日本では、1982年10月に、「山賊のむすめローニャ」として翻訳出版されている。

 また、1984年には、タージェ・ダニエルソン監督によって実写化され、翌年のベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞。スウェーデンでその年最高の興行収入を上げた。

【 海外ユーザの反応は 】
 アニメニュースサイト『Anime News Network』では、本件について、以下のようなコメントが投稿されている。

・すごくいいね。2014年の秋は何か期待できそうだね
・おぉ! 同時放送望む^^
・子ども向けの物語が一般向けに脚色するのは最近では珍しいように思える
・さっき《コクリコ坂から》観たけど、楽しめた。新作も観てみたい
・小学生の時、この小説を読んだことを覚えている。それがどのように脚色されているか観てみたい

・なぜ3DCGなわけ?
・CGに関してはもろ手をあげて歓迎するわけではないけど、観ると思う
・願わくはジブリとポリゴンが残念にならないように・・・

 期待の声が多数寄せられる中、心配しているようなコメントも見られた。

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Text by NewSphere 編集部