大人用おむつが赤ちゃん用より売れる? 海外ネット民が高齢化日本をイジり倒す

 日本の少子高齢化は、さまざまな意味で、他に類を見ない現象として、世界から注目されているようだ。今回、海外紙から注目されたのは、日本の紙おむつ業界に置きつつあるある異変。おむつといえば「赤ちゃんのもの」という常識をくつがえし、今や、大人用紙おむつの売り上げが乳幼児用をしのぐ勢いだという。

【堅調に伸びる大人用紙おむつの需要は新たなビジネスチャンス?!】
 ここ数年、毎年1割ほど伸びている介護関連用品の例に洩れず、日本衛生材料工業連合会によると、昨年の大人用おむつの国内生産量は約30万トンに達したという。この10年で倍に増え、数年内には、赤ちゃん用を上回る見通しだ。

 海外紙は、日本の大手製紙会社が、すでに頭打ちの乳幼児用に比して、需要が拡大している「大人用紙おむつ」の増産体制に入っているという日経報道を伝えている。それによれば、人口の20%以上という、65歳以上の高齢者が世界最高の割合を示す日本では、大人用紙おむつのマーケットが年間6-10%の伸び率を示し、1400億円の一大産業に成長している。乳幼児用と比べて2.5倍と高い価格設定から利益率が高く、さらに、施設や病院や老人ホームという、有利な販売経路が存在することから、魅力的なビジネスとの見方が強いようだ。

 EmaxHealthでは、このことを、「日本の大人用おむつへの投資は、アメリカドルに投資するよりはるかに、利益率が良いだろう」と皮肉めかした。

【「恥」より「実益」が勝る日本 大人のオムツに違和感を覚える諸外国?】
 さらに、購入に「恥ずかしさ」というファクターが絡む問題についても、日本のおむつメーカー各社は、克服できると確信しているようだ。日本の消費者はすでに、合理的な利便性により注目しているとの見方だ。

 一方海外では、世界最大の衛生用品メーカーSCA(スウェーデン)が、大人用おむつの試供品を、55歳以上の男性に一斉送付した。すると、「いつかは世話になる」との考えに落ち着けない男性から、苦情や怒りの電話が殺到したという。

【海外ネットユーザーの反応】
 進んでいる(?)日本のおむつ事情について、大手ソーシャルニュースサイト「レディット」には、1000件以上のコメントが寄せられている。

・え……? これって、特殊な性的嗜好品ってわけじゃなく?

・日本や韓国の“社畜”が使うものかと思ったよ。

・日本の田舎の少子化は本当にひどいもんだよ。数年前に、妻の実家の、山梨県の農村に行ったんだけど、子どものおむつを見つけるのにえらい苦労をした。大人用おむつは、店の一角を占めているのに。滞在中、子どもの姿はまったく見なかった。20年後にはゴーストタウン間違いなしの光景が、なんか、不気味だったな。

・別に、大人用紙おむつが急にブームになったってわけじゃないでしょ。ただ、日本人が子どもを産まなくなったっていうだけの話。

・日本人はすでに、パンダ化したよね。「さあ、やれ! 繁殖しろ!」

・日本人はこれからの150年間で絶滅するね。非効率な、週80~100時間労働を続けて、結婚と子育ての余力がないっていうんだもん。その結果、奇妙な、「時間売り」のセックス産業が異常に発達してるんだ。

 少子高齢化が進む日本ならではのこの話題、海外ネットユーザーにとっては格好のネタだったようだ。

Text by NewSphere 編集部