日本人初!9歳でレアル・マドリード下部組織入団の天才サッカー少年、現地での評価とは?

 9歳でレアル・マドリード下部組織・カンテラへの日本人初入団という快挙をなしとげた中井卓大君(以下、「中井」)が、現地スペインでも注目を集めている。

【現地での報道は?】
 スペインの最大日刊新聞MARCA紙は、入団許可書を手にした中井の画像に「9歳の日本の宝物 ’Pipi” 」とタイトルをつけ、彼が幼少期からテレビなどでその才能を称賛されていると紹介した。

 また同紙は、別の記事で、FCバルセロナキャンプでプレーしている7歳の彼の映像を、「驚異的だ」と評している。

 これらの報道に対して寄せられたコメントは、わずか数日で650以上にのぼる。

【現地では見解の分かれる「年齢」】
 コメントは、彼の契約年齢をめぐるものが最も多い。大半は、イニエスタ、 ネイマール、イスコ、ラウル、オセアといったスター選手の入団年齢と個々に比較し、9歳を若いとみるかどうかである。賛否が完全に二分しているが、中井本人からは議論が若干それてしまっている印象も受ける。

 一方、掲載された彼の姿に対しては、「まだまだちびっ子だ」「契約という言葉が似合わない」と揶揄的な表現がある一方、「ユニフォーム姿が可愛らしくて気に入った」「今後の成長が楽しみ」といった好意的な意見も多い。

【「実力」について、本場では?】
 7歳の中井がプレーする動画については、「神技だ」という絶賛、「まるでイスコみたい」と笑って驚く声、「カカの次は、Pipiだ」というコメント等が寄せられている。

 レアル・マドリードのファンクラブも、彼が7歳の時の動画を、「日本のロナウドになる可能性も」と紹介している。

【彼のイメージは、国籍を超えて「大空翼」?】
「日本人初」を特にとりあげたコメントは、今のところ見受けられない。ただ、「これから大空翼に成長していくのか?」「今回の報道で、キャプテン翼を見たくなった」等、日本のサッカーアニメ「キャプテン翼」につながるコメントが多いのは特徴的である。

 なお日本人といえば、現在、FCバルセロナ下部組織で久保建英選手が活躍中だが、今回のMARCA紙にも、彼の名前と年齢を挙げた上で、「この若い2人がライバルとして成長していけば、それこそ真の大空翼だ!」との期待のコメントが寄せられた。

 スペインでのキャプテン翼の人気は今でも高く、サッカーの好プレーに「大空翼のよう」と見出しをつけ、試合とアニメの画像を並べた記事が掲載されるほどである。

 また上述のMARCA紙も、今夏から販促品として、キャプテン翼のシャツを導入。「南葛シャツ」の動画広告が同紙を飾っている。

 スペインのサッカーファンが中井へ寄せる関心と期待は、キャプテン翼人気と結びついて、さらに高まりを見せるかもしれない。

Text by NewSphere 編集部