イギリス人に「お得な」観光地、東京4位 円安で増える訪日客
◆インバウンド拡大は日本にとって良いことずくめ?
円安のおかげで日本旅行のお得感が増し、諸外国からの観光客が日本に押し寄せているのは事実。日本政府観光局(JNTO)によれば、3月の訪日外国人旅行者数は単月で史上初めて300万人を超えた。これは前年同月比で69.5%増、コロナ禍前の2019年同月比で11.6%増。また、4月は304万2900人(前年同月⽐56.1%増、2019年同月⽐4.0%増)、5月は304万100人(同60.1%増、同9.6%増)。桜のシーズンによる訪⽇需要の高まりなどの影響もあり、3ヶ月連続で300万人を突破している。
海外から日本を訪れる観光客はアジア圏からの旅行者が最も多いのだが、アメリカ人観光客だけを見ても、3月だけで29万100人が日本を訪れている。これは前年同月比で42%、2019年同月比で64%の増加だ。
そして、この円安の波に乗って、海外からの観光客は日本のあちこちでお金を落としていってくれている。観光庁によると、訪日外国人旅行者は1月から3月までに1兆7505億円を消費している。これは、コロナ感染拡大前の2019年と比べて、52%の増加である。
しかし、東京・大阪・愛知といった大都市への観光客の集中とオーバーツーリズムの問題が深刻化していることから、観光業に携わる人々は日本旅行の「お得感」が進むのを手放しで喜んでもいられない状況だ。