純利益が6~10倍、大手海運業者にカルテルの疑い バイデン大統領「不当な値上げを取り締まる」

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◆反競争行為の疑い
 これらの事実に対し、各国当局は海運会社が示し合わせて反競争的行為に走ったのではないかという疑いを持ってきた。

 米国、英国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの独占禁止法当局は、海運会社の「カルテル慣行」に対して「より効果的に」対処できるよう相互協力することを決定した。(ル・ジュルナル・ド・ラ・マリヌ・マルシャンド、2/18)

 中国当局も過去2年間、コスコ、APモラー・マースク、MSC、CMA CGM、ハパック・ロイド、エバーグリーンといった主要海運会社に運送費の急激な値上がりについての説明を求めてきた(同)。

 ヨーロッパでも、荷送人と貨物フォワーダーの間に不満が膨らんでおり、欧州貨物輸送業者協会(CLECAT)は2月中旬、欧州連合に対し、海運会社が自由競争を守らず、業者間で協定を結んだ可能性について調査を依頼した。(アクト・アンテルナシオナル

Text by 冠ゆき