中国、露店を奨励 コロナ不況対策、排除方針から一転

Ng Han Guan / AP Photo

 パンデミックの影響で急増した失業者対策のひとつとして、中国では、これまで禁止してきた露店を許可し、さらに援護する動きが全国的に広まっている。

◆実質失業者数は労働人口の10~20%か?
 CNN(5/8)によると、中国が発表する失業率は「長年4%から5%をわずかに上回るあたり」に留まってきたが、香港中文大学のウィリー・ラム助教授が指摘するように「非常に少なく見積もられている可能性がある」。しかも、都市部の失業者のみを追った数値で、「農村部の労働者や、2億9千万人の出稼ぎ労働者の大半はカウントされていない」とされる。ところが、その「透明性の低い」公式数値でさえも、2020年2月は6.2%を記録し、3月の5.9%を経て、4月には再び6%に上昇している(トレンディング・エコノミックス)。

中国社会科学院の経済学者Zhang Binは、「出稼ぎ労働者を含むと3月末の失業者数は8千万人だった可能性」(CNN 5/8)があると述べているが、これは、8〜9億人とされる中国の総労働人口の約10%を占める数だ。また、専門家のなかには10%どころか、中国の失業率は20パーセントに届くと考える者もいる(クオーツ 6/8)。

Text by 冠ゆき