米の失業率が急上昇 ワースト1位、ハワイ州29%

Phillip B. Espinasse / Shutterstock.com

◆サウスダコタ州で失業率が低い理由
 では、反対に現在の失業率が最も低い州はどこだろうか? 前出のCBSニュースの報道によると、現在全米で最も失業率が低い州はサウスダコタ州で7.3%、次いでユタ州が8.5%だった。理由としては観光など必需以外の産業が盛んでない、農業が盛んなどという要素が考えられるが、もちろんそれだけではない。APによると、同州のクリスティ・ノーム州知事(共和党)は、同州内で広域なビジネスの規制を行わなかった。つまり、他州のようにビジネス休業による失業の影響が少なかったのである。

 FOXニュース(電子版)によると、ノーム州知事は同州内の新型コロナウイルス感染拡大が「6月中旬までピークに達しない」と述べている。この状況はいますでに感染者数が減少傾向にある、あるいはハワイ州のように厳しい規制を行った成果から新規感染者数がゼロに近くなっている州とは大きく異なっており、同州知事自体が、規制が緩かったサウスダコタ州で今後感染者数が増加傾向に転じる可能性が高いと認めているようなものである。今後、同州内での感染者数がどのように推移するかを注視したい。

Text by 川島 実佳