北米で愛されるピックアップトラック 人気の理由は?
◆都市部で人気に
好調なセールスの秘密は、農村部から都市部へ支持層を広げた点にある。かつては農家や牧場主などを中心に売れていた。完全にトラックとして使われていたニーズの枠を越え、都市部のファミリー層が日常利用できるところにまで活躍の場を上手く押し広げたのが、現在のピックアップトラックの姿だ。
一昔前までは、父親はトラック、母親はステーションワゴン、などと複数台を所有するスタイルが北米では主流だった。しかしグローブ・アンド・メール紙は、近年では必ずしもすべての家庭が複数の車を持てるわけではない、とのユーザーの声を取り上げている。ハイブリッドな特性が売りのピックアップトラックならば、一台購入するだけで家族全員のニーズを満たせるというわけだ。
日常の買い出しから週末の小旅行まで、あらゆるシーンに対応できるのがピックアップトラックの強みだ。米自動車販売のダイ・オート社は、悪路や悪天候に強いといった特性に加え、大型器具を運搬したいビジネス用途から憧れのキャンプまで、様々な用途に対応できると利点を力説している。
気になる燃費効率は、F-150の例で1ガロン当たり19マイル(8.1Km/Lに相当、コンシューマー・レポート誌による実測値)と、必ずしも高効率ではない。しかし、エンジンやトランスミッションの改良に加え、車体の軽量化など、年々燃費は向上しているようだ。