中国経済の減速、労働者を圧迫 個人消費にも影響
中国の消費者への期待を膨らませる貿易相手国やグローバル企業も、懸念を抱きつつある。アップル、ゼネラルモーターズ、宝飾品のティファニーやその他企業によると、売上は落ち込んでいるという。2018年の自動車購入台数は30年間で初めて減少した。日本と韓国は、中国で販売されるスマートフォンやその他電子機器に使用される部品の輸出高が減少していると報告する。
2007年のピーク時に14%を超えた経済成長率の下落は、政府によって局所的にコントロールされたものだ。2017年後半、規制当局は膨れ上がった債務を圧縮するため融資の取り締まりを強化した。しかしながら、景気減速は想定以上に深刻であった。
民間事業が被ってきた影響は大きい。
「これまでに多くの人々が解雇されました。新しい仕事がなかなか得られず、人々は平静を失っています」と、電子機器会社で製品マネージャーを務めるサマー・リー氏(28)は話す。
杭州市で会計士として働いていたユー氏は、会計監査の依頼が3分の1に減少してから、年間で10万元(約163万円)の仕事を失ったと話す。利益が規制当局による規定水準を下回るようになり、顧客たちは株式市場での上場を見合わせている。
「経済状況の悪化が原因です」と、ユー氏は述べる。
2013年、共産党は中国に新しい雇用と富をもたらす企業家を支援する約束をした。しかし、習近平国家主席は石油や銀行、その他産業において権力を握る国有企業を優先的に拡大させてきたと、改革推進派は不満を訴える。深刻さを増す状況に揺さぶられ、習国家主席と他指導者らは、減税と規制緩和により民間企業を支援することを誓約した。
国営メディアの報道によると、2018年12月、財政官僚トップの李克強首相は銀行家らと会談し、新規融資の30%を民間企業に対して行うよう命じた。中国人民銀行は12月19日、小規模企業に対し1,000億元(約1兆6,287億円)の融資資金を投じると発表した。