重宝される外国人労働者、デフレ脱却を妨げている?
◆デフレ脱却への足かせという声も
WSJは、日本の求人倍率が1974年以来の高水準となる1.52倍であることに触れ、このような中で外国人労働者が日本経済を助けつつ、その一方で害にもなっていると報じている。同紙によると、日本のビジネス・リーダーやエコノミストらは、高齢化による労働力の不足を補う唯一の方法が外国人労働者の採用である一方で、こうした人たちが賃金上昇を抑える役割を担ってしまっている、と指摘しているのだ。
WSJによると、外国人労働者のうち、3分の1を中国出身者が占めており、ベトナム人(外国人労働者の15%)、ネパール人(同5%)も増加中だ。さらに、日本の最低賃金は2015年の時点で、ベトナムの最低賃金の21倍、ネパールの12倍であり、日本人にとっては魅力的な時給でなかったとしても、こうした国からの外国人留学生にとっては魅力的に映るという。
安倍政権の経済政策において「デフレからの脱却」が挙げられているが、留学生を中心とした外国人労働者が今の状態のままで増えれば、賃金はなかなか上がらず、デフレ脱却にも繋がりにくい。デフレ脱却を目指すなら、政府は賃金を上げるための施策などを求められそうだ。
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