バックトゥザフューチャーという映画を観たことがなくても、その作品名を耳にしたことがある人は多いだろう。1985年にアメリカで公開され、今なお多くの人々を魅了する80年代を代表する名作映画だ。今回はバックトゥザフューチャー各シリーズのあらすじ・曲などを紹介する。

名作バックトゥザフューチャーとは？

バックトゥザフューチャーは、全3シリーズのアメリカSF映画だ。ロバート・ゼメキスが監督、スティーヴン・スピルバーグが総指揮を担当している。PART1の『バック・トゥ・ザ・フューチャー』は、1985年度にアカデミー賞、1986年度にサターン賞およびヒューゴー賞、1987年度に日本アカデミー賞など、さまざまな受賞歴がある。また同作は、1985年の全世界における最高興行収入を記録した。

バックトゥザフューチャー　全3シリーズのあらすじを紹介

ここでは、バックトゥザフューチャー全3シリーズのあらすじを紹介する。3シリーズは1つの物語として繋がっているため、鑑賞する際はPART1から3までを順番に観るのがおすすめだ。また、本作品では未来や過去にタイムトリップすることで、タイムパラドックス（歴史の改変）が行われる。そのため、登場人物が現在どの年代にいるかを意識するとより楽しめるだろう。

バックトゥザフューチャー（1985年）

出典：Amazon

主人公マーティは自身の平凡な家庭に不満を感じる高校生。ある日親友の科学者・ドクにタイムマシンが完成したことを聞かされ、深夜のショッピングモールの駐車場で実験の手伝いをすることになった。しかし、タイムマシンの燃料となるプルトニウムを入手する際にドクが騙したリビアの過激派が、実験の場に襲撃を仕掛けてくる。

ドクが銃撃されて、マーティは逃げようとタイムマシン（デロリアン）に乗り込む。しかし誤って次元転移装置を起動して、なんと30年前の1955年11月にタイムスリップしてしまった。マーティは1955年のドクに会い、さらに若き日の父や母を巻き込み、自身の来た本来の1985年に戻るため奮闘する。

バックトゥザフューチャー2（1989年）

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物語はPART1の翌朝から始まる。マーティが1955年11月から1985年に戻った翌朝、マーティとジェニファーの元にドクが現れる。30年後である2015年に、マーティとジェニファーに大きなトラブルが起こることが判明したという。

2015年にはマーティとジェニファーは結婚しており、二人の息子が問題を起こしたことでマーティ一家は重大な危機を迎えている。そう聞かされ、マーティとジェニファーはドクとともにデロリアンに乗り込み、2015年10月へタイムトリップするのだった。

その際、若かりし頃マーティの父と恋敵の関係にあったビフは、マーティとドクがタイムトリップを行えることやデロリアンの存在を知り、デロリアンを使用して過去を変えてしまう。曲げられた過去を戻そうとマーティとドクは再び1955年へ向かうが、ビフの策略に翻弄され、挙句に1985年に帰還しようとしたところ激しい嵐に見舞われる。落雷によりドクはデロリアンで1885年へタイムトリップし、マーティは1955年に取り残されてしまうのだった。

バックトゥザフューチャー3（1990年）

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物語はPART2の続きから始まる。マーティは70年前のドクから届いた手紙により、ドクが1885年に飛ばされ、デロリアンを修理できずにいることを知った。さらに、ドクがマーティ宛の手紙を書いた数日後に、ビフの祖先であるビュフォードに射殺されてしまう事実を知ったマーティはドクを救出するため、1955年のドクの協力を得て1885年へとタイムトリップする。

西部開拓時代の1885年。そこでマーティは自身の祖先であるシェイマスとマギーに出会い、ビュフォードとのトラブルに見舞われながらも、ドクとの再会を果たす。

故障したデロリアンを前に、マーティとドクは1985年に帰還すべく動きだすのだった。

バックトゥザフューチャーを配信しているサービス

人気作品であるバックトゥザフューチャーシリーズは、2023年2月現在、さまざまな動画配信サービスで配信されている。定額見放題やレンタルがあるので、自分に合った配信サービスを選んで、バックトゥザフューチャーを楽しんでほしい。

バックトゥザフューチャーを盛り上げる代表曲

バックトゥザフューチャーは1985年のアカデミー賞で音響効果賞を受賞するなど、曲も高く評価されている。代表曲として、今回はPART1のテーマ曲と主題歌を紹介する。

まず、テーマ曲の『BACK TO THE FUTURE』は、作品名がそのまま曲名になっており、バックトゥザフューチャーの音楽を語るには外せない1曲だ。アラン・シルヴェストリが作曲を手がけている。アラン・シルヴェストリは、以降もプレデターシリーズやアベンジャーズなどの人気映画で次々とヒット曲を生み出しており、『BACK TO THE FUTURE』が素晴らしい曲としてヒットしたのも納得だ。

主題歌の『The Power of Love』は、ヒューイ・ルイス＆ザ・ニュースがバックトゥザフューチャーのために書き下ろした曲である。実は主人公・マーティがヒューイ・ルイス＆ザ・ニュースのファンのため、監督が彼らに曲の書き下ろしを依頼したのだ。マーティの部屋にはヒューイ・ルイス＆ザ・ニュースのポスターが貼ってあるので、バックトゥザフューチャーを観る際はぜひ探してみてほしい。

デロリアン DMC-12は実在する車なのか

まるで翼を広げたかのようなシルエットのタイムマシン、デロリアン。このデロリアンに乗り込めば自分も未来や過去にタイムトリップできるかもしれないと、想像に胸を高鳴らせたファンは多いのではないだろうか。実は、タイムトリップは難しいかもしれないが、デロリアンを走らせることは夢ではない。デロリアンは実在する車であるからだ。

ドクが改造したタイムマシン・デロリアンのベースとなった車は、1981年から1982年にかけて、デロリアン・モーター・カンパニーで製造された。車種名はDMC-12で、デロリアン・モーター・カンパニーで唯一製造されたモデルである。デザインはジョルジェット・ジウジアーロが担当している。DMC-12はバックトゥザフューチャーの人気にともない、現在も中古車体が高額取引されるほどだ。今なお、ファンの夢を乗せて走っているといえるだろう。

気になるバックトゥザフューチャー4の制作予定は？

バックトゥザフューチャー4は、2023年2月時点で制作予定は発表されていない。監督が続編やリメイクを制作する予定はないと公言しているため、希望は薄いだろう。名作なだけに残念だ。

続編を制作しないのは「バックトゥザフューチャー3シリーズはきれいに完結したこと」「キャストが揃うことは難しいこと」が理由とされている。またロバート・ゼメキス監督は、「シリーズを無理に延ばして作品の質を落としたくない」「これまで演じた俳優の代わりになる人はいない」旨を発言している。続編のバックトゥザフューチャー4の制作予定が無いことは残念だが、この発言からバックトゥザフューチャーシリーズは完成された作品であると、前向きにとらえられるだろう。

バックトゥザフューチャーから「未来を変える勇気」を学ぼう

バックトゥザフューチャーはただ人気作品なだけではなく、物語を通して「努力することで未来を変えられる」ことが学べる作品である。3シリーズとも過去ではトラブルに見舞われその世界線では悪い未来がやってくるが、マーティが行動を起こすことで悪い未来は良い未来に変わっていく。

困難に立ち向かうのは勇気がいる。ビフのように道を阻む者が現れることもあるかもしれない。バックトゥザフューチャーを観て未来を変えるマーティに力をもらえたなら、あなたも良い未来のための行動を起こしてみよう。

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