「ジャパニーズ・ボブ」が海外で今年流行? 英米メディアが予測
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海外ファッション誌や高級美容室のスタイリストなどが、日本式のシンプルなボブカット「ジャパニーズ・ボブ」が2025年のグローバルトレンドになると予測している。その洗練された美しさと実用性で、セレブなど海外女性たちの注目を集めている。
◆精密な技術が光る「ジャパニーズ・ボブ」
ここでいうジャパニーズ・ボブとは、日本で一般的なボブのことだ。日本で言われる「ワンレングスボブ」や「シンプルボブ」に近い。
イギリスの高級美容室チェーン「ブルックス・アンド・ブルックス」でスタイリスト兼上級テクニシャンを務めるチャーリー・イリ氏は、英ライフスタイル誌『カントリー・アンド・タウンハウス』(1月13日)の取材に対し、「特徴は2点です」と説明する。
「まず、あご丈でのシンプルな直線カット。そして、センター分けで両サイドに流す前髪、いわゆるカーテンバングです。ほかのボブスタイルとは異なり、段差やレイヤーは一切入れません」
簡潔なスタイルだけに美容師の技量が試されるというイリ氏は、「精密なカット技術と高度な集中力が必要です」と述べる。
ファッション・ライフスタイルの英ウェブマガジンである『シック・スタイル・コレクティブ』(1月17日)も、「このカットは顔を美しく縁取るよう入念に調整され、対称性とバランスを重視している。この細部へのこだわりが、ミニマルでありながら洗練された魅力を生み出している」と取り上げている。
米メディアの『リファイナリー29』は、「2025年のトレンド・ボブカット」の一つにジャパニーズ・ボブを挙げ、「外側に流れるような美しいレイヤーがある」と紹介している。
◆ミニマルな美しさで世界を魅了
シンプルかつ奥深いこのスタイルが、海外でも旋風を巻き起こしそうだ。イリ氏は、カントリー・アンド・タウンハウスの取材に、「2025年はジャパニーズ・ボブがサロンで輝く年となるでしょう」との予測を披露している。
イリ氏は、「日本文化は世界のトレンドに大きな影響を与えている」と指摘し、化粧品、ファッション、食品、音楽、旅行業界など幅広い影響を挙げる。ヘアサロンにもこの波が到来するとイリ氏は強調する。
シック・スタイル・コレクティブは、「ミニマリストな美的センスが、現在のファッションと美容トレンドの主流にパーフェクトにマッチしている」と解説する。
「日本のデザインや美学におけるシンプルさや緻密さ、そして美しさといった要素が取り入れられており、グローバルな視点でインスパイアされたスタイルを求める人々にとって、さらに魅力的なものとなっている」との評価だ。
◆実用性とスタイリッシュさでセレブも魅了
サッパリとした感覚も海外の女性たちに受けているようだ。米ビューティーメディアの『スタイル・クレイズ』(1月9日)は、「スタイリッシュさを保ちながら、女性たちの実用的なニーズに応えた」スタイルだと紹介。
イリ氏はカントリー・アンド・タウンハウスに対し、セレブの間でも広まりつつあると指摘する。「モデルのヘイリー・ビーバーが、シャープなラインと美しいダークブロンドの髪で、ジャパニーズ・ボブなどさまざまな形のボブスタイルを印象的に取り入れていますね」
さらに同氏はジャパニーズ・ボブの今後の展開について、「ミニフリンジやカミソリですいた前髪を取り入れるなど、小さなアレンジを重ねて進化していくでしょう」との見方を示す。