U2コンサートで幕開け ラスベガスの巨大球体施設「スフィア」、新たなエンタメに期待

John Locher / AP Photo

 ラスベガスに新たに建設された巨大なドーム型のスクリーンとして注目されているスフィアが、イベント会場として公式オープンし、今までにないオーディオビジュアル体験に期待が寄せられている。

◆U2コンサートとともに公式オープン
 9月29日、ラスベガスの新しいエンターテインメントの公式オープンのこけら落としイベントであるU2のコンサートが開幕した。過去、22回グラミー賞を獲得している伝説のロックバンドのコンサートほど、最先端のオーディオビジュアル技術を活用した巨大なドーム型の施設の幕開けに相応しいものはなかったのかもしれない。高さ111メートル、幅157メートルというサイズのドーム型の会場内部は、床から天井までの壁面がすべて高解像度のLEDスクリーンで埋め尽くされ、さまざまな映像が映し出された。オプラ・ウィンフリーやマット・デイモン、レブロン・ジェームズやアンドレ・アガシなどといった、芸能界やスポーツ界におけるセレブリティを含む1万8000人以上の観客は、終始圧倒され、さまざまなシーンを携帯カメラに収めていたようだ。コンサートの映像は、SNSでも大きな話題になっていた。

 コンサートではほかの音楽家に対するオマージュも見られた。たとえば、ステージ部分は、イギリスの音楽プロデューサー、ブライアン・イーノがデザインしたLED搭載のターンテーブルに似せたデザインになっている。また、ロック音楽を代表するエルビス・プレスリーの画像が、万華鏡のようなビジュアルでドーム画面に登場する場面もあった。「エルビスは、間違いなくまだここにいる。ここはエルビス大聖堂だ」とU2ボーカルのボノ。ボノ自身も、このスフィアの会場の設備を満喫していた様子だ。

Text by MAKI NAKATA