モンテネグロで「怠け者選手権」 今年は記録的なだらしなさに?

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◆人は休むために生きている! モンテネグロの十戒とは?
 そもそもこのコンテストは、モンテネグロ人は本質的に「怠け者」だという俗説やステレオタイプに対する皮肉として、12年前に始まったという。

 怠け者とされる理由だが、実はこの国には以下のような「モンテネグロの十戒」という、ユーモラスな10個の戒律があるという。

1.人間は生まれながらにして疲れており、休むために生きている。
2.汝を愛するように、汝のベッドを愛せよ。
3.夜よく眠れるように、昼間は休息せよ。
4.働くな。仕事は死を招く。
5.休んでいる人を見かけたら、助けてあげなさい。
6.できる限り働かず、できる仕事はすべてほかの人に回しなさい。
7.日陰には救済がある。休んで死んだ人はいない。
8.仕事は病気の原因となる。若くして死んではならない。
9.仕事をしたい衝動に駆られたら、座って待てば、その気持ちは収まる。
10.飲食をしている人を見たら、その人に近づきなさい。彼らが働いているのを見たら、離れて邪魔をしないようにしなさい。

 「モンテネグロの十戒」は、モンテネグロ人の生活様式を、遊び心たっぷりに誇張したものだとインドのステイツマン紙は解説。コンテストによって、モンテネグロのリラクゼーションとレジャーの評判も上がっているとしている。

◆参加者はいまだに元気いっぱい! 戦いはまだまだ続く……
 出場者は「みんな体調はとてもよく、健康上の問題もない。寝そべっているだけなので甘やかされているよう」「ここには必要なものはすべてそろっているし、ほかの参加者も素晴らしい。時間が過ぎるのが早い」などと述べており(ロイター)、なかなかの強者揃いだ。

 優勝者には1000ユーロ(約15万7000円)が贈られるが、さらに長い戦いとなる予感だ。

Text by 山川 真智子