チャールズ3世は王室を新時代に導けるか? 最も長く待った国王に期待の声
エリザベス女王の逝去に伴い、王位継承権第1位のチャールズ皇太子がチャールズ3世として即位した。70年超の在位期間を誇り、国民からの信頼と人気を維持してきた女王の後継者である新国王。その船出に際し、期待と不安の声が寄せられている。
◆準備万端? 待ち続けた王座
英フィナンシャル・タイムズ紙(FT)は、73歳のチャールズ3世は最も長く待たされた後継者であると同時に、即位時の年齢が最も高い王であると解説する。わずか25歳で王位に就いた亡き母とは違い、新国王の人生は即位の瞬間のための長い準備期間だったと述べている。女王の死は体調急変の報道から程なくして発表されたが、王位継承の準備はつつがなく進んでいたという見方だ。
英ガーディアン紙のコラムニスト、サイモン・ジェンキンス氏も同様の見方で、新国王は人生を女王の陰で送り、あらゆる面で君主の役割を教え込まれてきたとする。国民が女王を立憲君主制の理想像と見なしていることを理解しており、長らく王位に留まることはなさそうだが、母の遺志を裏切るようなことはしないだろうと述べている。
米ウェブ誌『Vox』は、最も長く王位継承者を務めた新国王は、その立場、主張、スキャンダルは生涯にわたって精査されてきたと述べる。最近はより多くの公務をこなしているとはいえ、王位継承は重大であり、欧州連合(EU)離脱はもちろん、インフレ、エネルギー危機、ウクライナ戦争による不確実な時代に、英国王としてのソフトパワーを今後どのように使うか注目されるとしている。
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